元大関高安(たかやす)は、玉鷲(たまわし)の力あふれる相撲の前に、ふたたび初優勝の夢を断たれました。
立ち合いの玉鷲の激しいあたりに、高安は一瞬ぐらり。立て直して何とか押しかえそうとするものの、玉鷲は一瞬も休むことなく前へ。高安は徐々に起こされ、残せませんでした。
これが幕内最年長の力士か。玉鷲の気迫に圧倒されました。
高安は、これまでも優勝争いに何度も絡みながら及ばず、春場所では気鋭の若隆景との優勝決定戦に敗れました。その悔しさを胸に必死に稽古を積んできましたが、その努力はまたもや結実しませんでした。
最後の最後でまた力の差を突きつけられた本人はもちろんですが、注目してきた人にとっても、残念、無念の結果でした。
ただ、ここまで積み上げてきた努力は、決して無駄ではない、と思います。
何度失敗しても、敗れても、ふたたび立ち上がって新たなことに挑む。その姿はほんとうにかっこよかったし、見る人たちの勇気も呼び起こしました。
11月の九州場所はじめ、高安のこれからの相撲人生にとっても、かならず大きな財産になるはずです。
秋場所は平幕力士の優勝争いとなり、大関はまったく絡めませんでした。
上位陣は、玉鷲や高安のようなベテラン力士の気迫から学ぶことがたくさんあると思いますが、どうでしょうか。