大関正代は、ここまですでに7敗。必死に勝ち越しをめざしています。
12日目の相手は〝くせ者〟翔猿(とびざる)。最初の取組はきわどい勝負で物言い。同体取り直しで一気に押し込み、何とかこの日の負け越しは免れたものの、薄氷の上を歩くような毎日です。
不調がけがや故障ということならまだしも、正代には今のところそれも見当たらないだけに、深刻です。
知られるようにカド番は、本場所で負け越してその地位から陥落することです。
陥落のない横綱は別にして、大関以下の力士は負け越せば即番付は降下。大関は、翌場所勝ち越せば「カド番脱出」、負け越せば陥落です。
正代はこれまで、負け越しても翌場所何とか勝ち越して、大関の地位を保持してきました。しかし、横綱と並ぶ相撲界の看板力士とは程遠い。
最近、郷里熊本の後援会員から「正代、すもうをやめろ!」という声が上がったそうです。地元出身力士であれば、負けても勝っても応援するという人も多いなかで、こうした声が公然と出たことには驚きました。支援者のあいだでも相当ストレスが溜まっているようです。
この情けない原因は何か。稽古不足です。それに尽きます。
数年前、正代は、自分の相撲について「悪い癖で、相手の攻めを待って、受けてしまう」と、冷静に分析したことがあります。その同じような相撲を今だに続けているのは、どういうことですか。
相撲内容を見ても、熱心に稽古を積んでいる気配はありません。稽古をやっていないから、大関まで駆け上がってきた技に磨きはかからず、さびついている。そんな感じです。
正代が大関に昇進したとき、母親が「稽古はまったくない。相撲に真面目じゃなかった」と語ったそうですが、今も変わらないのですか。変えるつもりはないのですか。
他人に、ああだこうだ、と言われたくないかもしれません。
違うというなら、その答えを土俵で見せてください。
13日目は同じ7敗でがけっぷちに追い込まれている御嶽海と対戦します。少々興ざめの大関戦ですが、さて…。