夏場所(8日初日)が近づいています。春場所を制した若隆景(わかたかかげ)は引き続き、東関脇。千秋楽まで若隆景と優勝を争った元大関の高安は東前頭の筆頭へ。先場所、途中休場した横綱照ノ富士は、休んだことで体や心が楽になったそうです。
番付を見て、まず思ったこと。
若隆景に対するマークが一段と厳しいものになっていくだろう、ということです。
本人がどれほど「自分の相撲を取り切る」と言っても、対戦相手が同じような相撲で向かってくるなど、まずありえません。初場所に優勝し、大関に昇進した御嶽海の例をみても、それは確かです。
連続優勝となれば大関もあり得る若隆景にしても、同じだと思います。
素人の自分が言うまでもなく、相撲界は他のスポーツと同じように〝勝ってなんぼ〟の世界。相手を引きずり落とさなければ、自分が這い上がっていけない、典型的な実力社会す。
番付発表では、えっと思うことも明らかにされました。
三段目の力士定数を、これまでの200人から180人にするというのです。理由は、力士数の減少です。
相撲界ではそれぞれ定数が決まっています。
幕内42人
十両28人
幕下120人
三段目は春場所まで200人
序二段200人
序ノ口は決まった定数なし
角界入りした力士は一枚でも上へ、給料が支給される十両以上の関取、さらにはその上をめざして励みますが、力士はひたひたと減っているのです。
1994年には900人を超え、その前後は800人を超える力士がいました。それが最近は減る一方で、3月場所では618人でした。
相撲人気が盛り上がる一方で、すそ野は狭まり、担い手が減り続けているというのは、何とも皮肉な話です。
何が原因か。これからも、折をみて考えていきます。