大相撲春場所(13日初日)目前ですが、どうにも落ち着かない毎日です。
ロシアのウクライナへの侵攻が止まらず、街が破壊され、200万人を超えるウクライナの人たちが、隣国などに脱出していると伝えられています。
〝私たちは普通の暮らしをしたいだけ。なぜロシアは私たちの街や暮らしを破壊するの?〟
小さな子どもを連れて隣国に脱出せざるを得なかった女性の言葉が、耳から離れません。
〝昔からロシアとウクライナは兄弟、姉妹といわれてきた。なのに、いま、なぜ、その兄弟や姉妹を殺すのか〟という悲痛な声も聞きました。
ロシアのプーチン大統領は、そうした声にいっさい耳を傾けず、ウクライナへの攻撃をエスカレートしています。先日は核兵器の使用をほのめかし、ヨーロッパ最大規模ともいわれる原発への攻撃をはじめました。
原子炉が破壊され、放射能が拡散されたら、と思うとぞっとします。
広島など被爆地や、いまだ原発被害に苦しむ福島はじめ、世界各国から「侵攻はやめなさい」という抗議の声が高まっているのも当然です。
懸念していることがあります。ロシアが、情報統制、マスコミを抑えつける動きを強めていることです。
プーチン大統領は今月初め、ロシア軍について「偽情報」を広めたら、最長で15年以上の懲役にするという法案に署名し、即刻発効させました。
ウクライナへの侵攻に関連して、ロシアに都合の悪い報道とか市民の声を取り上げたら、厳罰にするぞという、露骨な脅し。すでに正常な感覚とは思えません。これが怖い。
ロシア国内の独立系ラジオ局がただちに解散に追い込まれ、各国の報道機関が、記者やスタッフの安全を守るためと、ロシアからの報道を一斉に止めました。テレビ、ラジオだけではなく、ネット、ツイッター、フェースブックなども規制されています。
かつて日本も、政権、軍部に都合の悪いこと、批判的なことを言うメディア、記者を抑え込み、弾圧して、戦争に突っ込んできた暗い歴史があります。
情報統制というのは、昔も今も、軍部、権力者の常とう手段なのですね。
戦争はやめなさいといった、まともなことを自由に言えることが、どんなに大事なことか。
ウクライナの動きからも目が離せない、春場所です。