モンゴル出身の25歳、霧馬山(きりばやま)の前半の相撲が光りました。2大関を破る活躍は、力をつけていることを実感させました。
とくに3日目の高安戦は、3分を超える大相撲、翌4日目には体重で66㌔も違う大きな逸ノ城(いちのじょう)相手に1分を超える相撲で粘り勝ち。5日目の横綱照ノ富士(てるのふじ)戦は、敗れたものの、粘って粘って、故郷の先輩を苦しめました。
ところが、その相撲が9日目から一転。御嶽海(みたけうみ)相手に、立ち合い左へひょいと変化して後ろから送り出し。10日目の豊昇龍(ほうしょうりゅう)戦も変化して、猛スピードで踏み込んできた相手の後ろまわしをつかんで投げ飛ばしました。数秒の相撲で勝つには勝ったものの、熱戦を期待したファンはがっかりでした。
確かに、連日、へとへとになるような大相撲を取っていたら、15日間体がもたないという言い分もあるかもしれません。
ただ、霧馬山を指導している鶴竜(かくりゅう)親方=元横綱=がテレビの解説で言ってました。 「勝負に勝ったかもしれないが、ああいう(変化)相撲は本人の成長には結びつかない」と。
同感です。
その反動かわかりませんが、この二日間は連敗しています。
最近は、手に汗握る四つ相撲が本当に少なくなってきました。力まかせの相撲は、これはこれで迫力があります。そのせいか、「とにかく体を大きくしろ」という事が強調されます。それが、相撲内容を淡泊にしているのですから、皮肉です。
それだけに、霧馬山は持ち味の四つ相撲、粘りの相撲に磨きをかけてほしい。それが自身の成長にもつながり、魅力を広げていくのではないか。
ファンは期待して見守っています。