穏やかだった照ノ富士 | ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

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 あれっと思いました。大関照ノ富士(てるのふじ)の表情が意外に穏やかなのです。最後の仕切りの時はさすがに厳しい表情になりましたが、15日間闘志むき出しだった先場所とはかなり印象が違って見えました。 

 

 横綱昇進をかけた今場所、初日の相手は、人気力士の遠藤(えんどう)=東前頭筆頭=。先場所は終盤の照ノ富士との直接対戦で、豪快な下手投げで下して、優勝争いを盛り上げた立役者です。それだけに照ノ富士は闘志むき出しでガンガン行くかなと思ったのですが、落ち着いた表情は予想外でした。

 

 低く当たり合った両者、照ノ富士はすぐには得意の攻めの型はつくれなかったものの、左で遠藤の右手の動きを封じ、最後はぐいっと土俵の外に吹き飛ばしました。

 

 両脚ひざは相変わらず分厚いサポーターでぐるぐる巻き。場所前の状態は必ずしも万全というわけではなく、稽古もあまりできていなかったと伝えられています。本人も場所前に「できたらできたで、できなかったらできなかったでいい」と、結構醒めた発言をしています。

 

 大関からの給料なしの3段目まで陥落し、ふたたび這い上がってきた闘志は、並の力士でないことは確か。穏やかな表情がいつから闘士の顔になっていくのか。ドキドキします。今場所、最も注目を集めることになりそうな気配は感じます。

 

 地方のファンが待ちに待った地方場所ですが、コロナの感染がいまだに収束の兆しが見られない中で、力士は、観客は大丈夫かなと、やはり心配してしまいます。オリンピック、パラリンピックの開催はやはり現実的じゃない気がしますが、さて…。