高校2年生に上がった私のブームは韓国ドラマだった。この時、KARAや少女時代といったK-POPアイドルが大流行し、私もその波に乗って韓国にハマった。韓国アイドルはもちろん、韓国人俳優の美しさに見事に心奪われていた。中でもパク・シフという俳優のことが大好きだったのだが、同じ学年の他クラスに、パク・シフにそっくりの彼を見つけてしまった。
彼(パクと呼ぶことにする)のことは、実は前から知っていた。私は中学からバレーボールをしていたのだが、パクも別の中学で男子バレーボール部に所属していた。試合会場でたまに見る彼は色白で小柄で生意気そうな顔をしていたが、プレーは俊敏で軽やかで、すこし気になる存在ではあった。同じ高校で見つけたときは驚いたが、なんとも冷たい態度で接してくるものだから、関わらないようにしていた。韓国ドラマにハマってからは、パクが俳優そっくりだったので、見つけるたびに目で追うようになっていた。
連絡先をどうやって交換したのかは覚えていないが、いつの間にか彼と頻繁にやりとりをするようになっていた。当時彼は、別の女の子といい感じだったようで、その相談に乗っていたのだが、付き合っていないのに束縛が激しすぎてしんどい、というネガティブなことが多かったと記憶している。好きだったら仕方ないのかもしれないよ、などと3週間しか付き合ったことのない私が励ましていたのだが、いつの間にか仲良くなっていた彼に告白された。別の女の子は?と尋ねると、他に好きな人ができたと伝えてきた、と言っていたため、お付き合いすることに。これを後に後悔することになるとは、この時の私はまだ知らない。
パクと付き合ってから、私の悪い噂が流れるようになった。あいつは性格が悪い、人をいじめている、等々の噂があったようだ。同じクラスの友人たちはその噂を信じず、私の味方をしてくれたが、廊下では他クラスの女子にひそひそ言われることも多々あった。噂をながしたのはパクを好きだった例の彼女のようだった。同じクラスの友人たちが私を信じてくれたことで、私は特にその噂を気にすることもなく過ごしていた。パクとは順調にお付き合いできていたし、図書館で一緒に勉強したり、原付で一緒に帰ったりもしていた(田舎のため原付通学が許可されていた)。
しかし、段々とパクからのLINEの返事が素っ気なくなっていった。女の勘が働いた私は、例の彼女のTwitterを見たのだが、そこにはパクの原付と彼女の原付が2台並んだ写真に、「一緒に出掛けられて嬉しかった♡来てくれてありがと」という文章が添えられていた。例の彼女は数日前、わざわざ私のTwitterにフォロー申請を送ってきたばかりだったので、これは見せつけるためのものであることは一目瞭然だった。すぐさまパクにLINEすると、「あー、じゃあ別れよw」という連絡がきた。なんということでしょう。約1か月半での出来事だった。
ということでパクとは別れることになったのだが、パクは自分のクラスの人たちに、自分が振ったと言いふらしてまわったようで、またもや私は周囲からひそひそされることとなった。パクと同じクラスの友人に聞いた話だが、パクは付き合っている当時、私がなかなかキスもさせてくれないと愚痴っていたらしい。
いや、男子高校生の頭の中ピンク一色か。