ジョージ秋山捨てがたき選集4 「ドストエフスキーの犬」を読む。

ジョージ氏、35年ぶりの短篇集とか。監修は大西祥平氏。さすがであるな。


なに大丈夫よ-ドストエフスキーの犬

このシリーズ、毎度楽しみにしていたのであるが今回は待望の短篇集。やはりと言うかどれも期待を裏切らない作品8本を収録。ほとんどが初見の作品であった。個人的には巻頭の「30年」にヤラレた。

ラフスケッチのままの漫画。セリフもない。果たして主人公の会社人生30年ということなのだろうか?タイトルも意味深。氏自身は手抜きだとインタビューで答えているが、この読後感は得がたいものがある。

70年代当時の衝撃作「ばらの坂道」と双子のような「赤い海」という作品は全く知らなかった。ジョージ氏にしか描けない漫画だが、インスパイア作は菊池寛「順番」という小説らしい。当時はそういうこともやってたんだな。


巻末の氏のインタビューでは当時を振り返って、自身の作品に否定的な意見。食い下がってインタビューを続ける大西氏の姿にジョージ愛を見た。ホントにジョージ作品を好きなんだな。


次回配本予定は「アマゾンくん・ドブゲロサマ」。今から楽しみだ。

大西さん頑張ってくださいね!