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読書日記

神郡が読んだ本の感想や、諸雑記を書いていくブログ。
知り合いには見せられないなあ。

インペリアルサガをやっています。
ゲームヲタクの割には今までゲームは据え置き機か携帯ゲーム機でしかやっていなかったのですが、サガ好きとしてはちょっとだまっちゃいられない。
ドット絵とはちょっと違うのですが悪くないですし、音楽がアレンジのない歴代シリーズまんまなのが嬉しいです。
ストーリーはたぶんスパロボみたいな感じですか? 飛ばしてるのでよくわからないんですが、そんなことよりやっぱり好きなキャラクターを自由に編成して遊べるのがいいですよね!
アイシャ、ジェラール、ハリード、T260-G、ゲン、シルマール、まだアンリミテッドサガは出ていないんですけど、出たらやっぱりミシェルかな~。ギュスターブとウィルの夢の編成とか、最終皇帝両方入れたりとかしてみたいですね~。
しかし全然出ないんですよね! しかも11連ガチャが3600円て高くないですか? ブラウザゲーム初めてなので相場がわからないのですが、やっぱりネットゲームってこわい……。何がってそれでも課金してしまいそうで。





・武者小路実篤『友情』新潮社; 改版 (1947/12/29)
・ロバート・A・ハインライン『夏への扉』早川書房 (2010/1/30)
・松尾佑一『鳩とクラウジウスの原理』角川書店(角川グループパブリッシング) (2010/4/29)
・西條奈加『ごんたくれ』光文社 (2015/4/17)
・小林泰三『密室・殺人』東京創元社 (2014/1/21)『完全・犯罪』東京創元社 (2012/7/27)『百舌鳥魔先生のアトリエ』KADOKAWA/角川書店 (2014/1/25)



・武者小路実篤『友情』

――脚本家野島と、新進作家の大宮は、厚い友情で結ばれている。野島は大宮のいとこの友人の杉子を熱愛し、大宮に助力を願うが、大宮に心惹かれる杉子は野島の愛を拒否し、パリに去った大宮に愛の手紙を送る。野島は失恋の苦しみに耐え、仕事の上で大宮と決闘しようと誓う――青春時代における友情と恋愛との相克をきめこまかく描き、時代を超えて読みつがれる武者小路文学の代表作。――


夏目漱石の『こころ』に、よく似ています。先にこちらを読んでいたら武者小路実篤びいきになっていたかもしれません。(むしゃのこうじさねあつってすごく言いたくなる響きですよね)

あらすじは上記の通りで、というかまんまその通りです。全文です。
文体はまさに純文学といえる表現。特に野島の揺れやすく感じやすい心理描写が巧み。
簡単なことで高揚したり落ち込んだり、功名心と友情と恋慕とがないまぜになった青年の悩みが真に迫っています。けなされて気にしないふりをしても淋しく思ったり、大宮に褒められて嬉しくなったり、杉子に会いに行きたいけどあんまり会いに行って変に思われたらどうしようとか、相手のなんでもない仕草に魅入ったり病気の自分を心配してほしいとか、そういう等身大な部分が色濃く描かれています。
大宮超いいやつ。

後半が少し駆け足気味だったように感じられましたが、大宮からの手紙を受け取った後の野島が素敵。
少なくとも20代の内に読んでおいて損はない作品です。



・ロバート・A・ハインライン『夏への扉』

――ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ。そんな時、「冷凍睡眠保険」のネオンサインにひきよせられて…永遠の名作。――


近未来SFです。これは名作。『月は無慈悲な夜の女王』は月世界の完全なるSFでしたが、これはちょっと科学の発達した現代を(といっても1970年代)舞台にしています。

冷凍睡眠が定着した世界。発明家のダンは「文化女中器(ハイヤードガール)」というお掃除ロボットを開発して、戦友の弁護士と共に会社を作った。秘書に雇った女性とも婚約が決まり順風満帆の日々。新たな発明品の構想も決まっていた。
しかし、ダンは友人と秘書の女の罠にはまり会社を追い出された挙句発明も取られてしまう。
失意のダンは愛猫のピートと共にコールドスリープにつこうと考える。だがその前に奮起したダンは二人に一矢報いようと戦いを挑むのだが返り討ちにされ、薬を打たれて一人でコールドスリープにつかされてしまう。
目覚めたのは西暦2000年。
そこでは自分が作ったハイヤードガールや、取られてしまった万能ロボット、そして構想だけあり作らなかったはずの万能製図機が作成されていた。
一人取り残されたダンは騙した二人を探すがその甲斐はなく、唯一この世で信頼できる友人の姪のニッキイを探すがやはり見つからない。
発明した覚えのない自分の発明品の謎を探すうち、ダンはタイムトラベルの存在を知る。そしてその博士を訪ねたダンはもう一度1970年へと戻り――

ここからの加速度が素晴らしいっ! 素晴らしい収束感です。読んでいて心地よかった。胸がすく思いがしました。
『月は無慈悲な夜の女王』はハードSFでちょっと難しい部分もあったんですが、こちらは読みやすいし分かりやすいし読後感もいいし、いい話でした。
というかもうタイムトラベルものってだけでわくわく感半端ないんですよ。いやー面白かった。

あと思ったんですけど、ハイヤードガールっていうお掃除ロボット、これルンバですよ。自動で床掃除をして、自分で学習して障害物を避けて、充電しに自分で戻るんです。テンション上がりました。ルンバ買おうかな。
こういう、空想が実現できると素敵ですよね。コールドスリープもそのうち実現しますかね。



・松尾佑一『鳩とクラウジウスの原理』

――恋愛に縁のない貧乏青年・磯野のアパートに学生時代の仲間が転がりこんできた。磯野の新しい職場は「鳩航空事業団」。そこでは鳩が恋文を運ぶ伝書鳩サービスを提供している。ある日、伝書鳩が「クラウジウス団」なる連中に拉致されてしまう。彼らの目的は「この世のあらゆる恋愛を妨害すること」。磯野は無事に鳩を相手に届けられるのか?かくして鳩を巡るナンセンスな闘いが幕を上げた。第1回野性時代フロンティア文学賞受賞作。――


森見登美彦っぽいですかなり。
文体とかワードセンスとかナンセンスっぽさが似ている。腐れ大学生が社会人になったらこうなりましたみたいな。
だから最初は眉唾で読んでいたんですが、いや、結構面白いです。デビュー作? なのでちょっと拙いように感じる部分や物足りない部分はあるのですが、情熱を感じました。
零細広告会社に勤める主人公と、大学時代の仲間で常に軍服を着た大男のロンメル、とらえどころのない女の子の犬さん、とその柴犬との同居生活。他愛ない日常と、鳩航空事業団の仕事、暗躍するクラウジウス団。
奇を衒った話ではないので読んでびっくり! みたいなのはないのですが、終盤へ向けて緩やかに収束していく安心できる出来です。

ちなみにタイトルのクラウジウスの原理は「熱力学の第二法則の一つの表現法.熱化学サイクルを一巡したときに,他に効果をいっさい残さずに,熱を低温熱源から高温熱源へ移動させることはできない.」というのを「水は低きに流れる。つまり女性は顔のいい男に流れるのだ」と歪曲して理解し、世のカップルの邪魔をするクラウジウス団を結成したエピソードによります。

文学賞のことはわからないですけど楽しめました。



・西條奈加『ごんたくれ』

――当代一の誉れ高い絵師・円山応挙の弟子・吉村胡雪こと彦太郎。その応挙の絵を絵図とこき下ろし、我こそ京随一の絵師と豪語する深山箏白こと豊蔵。彦太郎が豊蔵を殴りつけるという最悪の出会いから、会えば喧嘩の二人だが、絵師としては認め合い、それぞれ名声を高めながら数奇な人生を歩んでいく―。京画壇華やかなりし頃を舞台に、天才絵師の矜持と苦悩、数奇な生き様を描いた、読みごたえたっぷりの傑作時代小説!――


びっくりしたのですが、ちょうど今NHKの「日曜美術館」で深山箏白のモデルになった曾我蕭白の特集をしていました。なにこのタイミング。でも小説だとどんな絵なのか分からなかったので実物が見られてよかったです。
確かに作中で言われているとおり、賢人や仙人の表情は人間臭く醜くて綺麗とは言い難い絵です。飾りたいかと言われれば嫌です。だって目に金泥が塗られていて光っているんですよ。怖いですよ。
でも写実という技術を確立させた応挙に反発し、そんなのは絵ではなく図だ、本当の絵が見たいなら自分のところに来いと言った蕭白らしい絵でした。アカデミックなものに対する前衛というか。

小説の中の箏白は偏屈で不愛想で口が悪く、変人か狂人と言われる人物です。媚びぬ引かぬ省みぬ、みたいな。
もう一人の主人公、応挙の弟子の吉村胡雪(長沢芦雪)とは好敵手といった形で、馴れ合わないものの互いに影響しあうというような変わった友情を築いていきます。
調べてみたのですが長沢芦雪の絵、確かに愛嬌があってかわいいです。犬の絵かわゆい。
互いに名を上げた晩年辺りから、胡雪の死の原因を糾弾するくだりはよかったなあ。

円山応挙、伊藤若冲、池大雅など有名な絵師がたくさん出てくるので楽しいです。
あと胡雪の兄弟子いい人すぎ。惚れた。



・小林泰三『密室・殺人』『完全・犯罪』『百舌鳥魔先生のアトリエ』

『密室・殺人』――傍若無人な探偵・四里川陣に命じられて、助手の四ッ谷礼子は雪山に建つホテルへ殺人事件の調査に赴く。彼女を待ち受けていたのは、密室から消えた死体の謎だった。カードキーでロックされ、しかも衆人環視下に置かれた密室状況は、なぜつくられたのか?遊び心あふれる論理の背後に、周到に張り巡らされた伏線の数々。『大きな森の小さな密室』の著者が贈る、会心の本格ミステリ。


『完全・犯罪』――「本来、これはわたしが貰うべき賞だったのだ!」ライバル、水海月博士に研究発表で先を越された時空博士。憤慨した博士は、自ら開発したタイムマシーンを活用して過去の水海月博士を殺害しようと目論む。念のため、自分に鉄壁のアリバイがある日時を犯行時刻に設定したのだが―。表題作の「完全・犯罪」をはじめ、驚きと恐怖、黒い笑いが詰め込まれた全五篇のミステリ短篇集。


『百舌鳥魔先生のアトリエ』――「あなた、百舌鳥魔先生は本当に凄いのよ!」妻が始めた習い事は、前例のない芸術らしい。言葉では説明できないので、とにかく見てほしいという。翌日、家に帰ると、妻がペットの熱帯魚を刺身にしてしまっていた。だが、魚は身を削がれたまま水槽の中を泳ぎ続けていたのだ!妻が崇める異様な“芸術”は、さらに過激になり…(表題作)。他に初期の名作と名高い「兆」も収録。生と死の境界をグロテスクに描き出す極彩色の7編!



買い集めています、あまり人には言えないけど。小林泰三いいですよねえ。
周りの友人はグロ苦手な人多くて、そうじゃなくても「グロ好き」とは大きい声で言えないので。

『密室・殺人』はこの中だと一番面白かったです。というか小林泰三の中でもかなり好き。(どうでもいいんですけどこばやしやすみだと一発変換出来ないのに、こばやしたいぞうだと一発で出てくるので釈然としない)
長編のミステリーです。『アリス殺し』くらいしか長編のミステリー読んでないので新鮮。
コミカルな文体で出てくる人物も超個性的。元婦人警官の関西弁(京都?)の主人公、「背の低い、黒ぶちの丸い眼鏡をかけた、前頭部の禿げた、鼻と顎に毛の生えた大きなほくろのある、色の黒い」谷丸警部、何かと鋭い管理人の徳さん、間抜けな弁護士の西条、これもまた何かと鋭い新藤礼都など。『大きな森の小さな密室』でそれぞれ主人公の短編が書かれています。

でも文体もキャラクターもいいんですが、なによりそのストーリーが好きです。時折挿入される礼子のトラウマ、冒頭の『鏡の国のアリス』の抜粋、その意味が分かったとき感動しました。いや感動というか、もう単純に好きです。
続き凄く読みたい。こういう小林泰三好き。


『完全・犯罪』はタイトル的には続編に見えますが別物です。短編……ミステリー?
表題作の『完全・犯罪』はコミカルでバカでロジカルで好きです。笑えます。時空博士って。
『ロイス殺し』はダークなホラーでしょうか。邪神とか言っているので、クトゥルフかなあ。
『双生児』もダーク。理屈っぽい感じでこれもやっぱり『ベンハムの独楽』と似ています。向こうが似てるのかな、分からないですけど。
『隠れ鬼』はサスペンスっぽいホラーかなあ。無茶な理屈と、ラストはよくわからない感じ。
『ドッキリチューブ』は世にも奇妙な物語にこんなのなかったですかね。頭おかしい人たちの話。嫌いじゃないけど後味悪い。


『百舌鳥魔先生のアトリエ』は角川ホラー文庫なのでお察しの通りです。これも短編集です。
表題作はグロ全開です。本領発揮。いや、嫌いじゃないんです。皆川博子の短編でこういうのあった気がする。なんだっけかな。ちょい耽美、といっていいのか。
『ショグゴス』なんてまんまクトゥルフですが、皮肉が効いてて面白いです。
この中では『密やかな趣味』が一番好きでした。人間そっくりのアンドロイドの話。いやいやいや、とある予感を抱きながら読み進めていくと、最後の一文でやられます。やられました。


最近出た『安楽探偵』を買ったついでに色々買ってしまったんですよ。そしてまだ『安楽探偵』読んでいないんです。早く読みます。





インペリアルサガだけじゃなくて、今ブレスオブファイアのネットゲームも気になっているんですよ。ブレス大好きなんですよ。でもオープンワールドなんですよね。女神転生もオープンワールドなんであきらめたんですよ。知らない人と冒険できないです……。
ネットはこわいです。はあ。



それではまた。
さようなら。



『そう、私が教授よ。
 そう、私は天才。私は万才、私は
 3・・いえ、私は20才』
『帰ろう。』