〈不可視〉バーカバーカ〈/不可視〉 | 読書日記

読書日記

神郡が読んだ本の感想や、諸雑記を書いていくブログ。
知り合いには見せられないなあ。

ご無沙汰していました。元気です。忙しいですね年末は。
本を読む時間がとれなくて図書館通いをやめています。
早く、本を読みながらそのまま寝てしまう……のような平穏な日々に戻りたいものです。





・円城塔『エピローグ』早川書房 (2015/9/17)

――オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)が現実宇宙の解像度を上げ始め、人類がこちら側へと退転してからしばらく―。特化採掘大隊の朝戸連と相棒の支援ロボット・アラクネは、OTCの構成物質(スマート・マテリアル)を入手すべく、現実宇宙へ向かう。いっぽう、ふたつの宇宙で起こった一見関連性のない連続殺人事件の謎に直面した刑事クラビトは、その背景に実存そのものを商品とする多宇宙間企業イグジステンス社の影を見る…。宇宙と物語に、いったい何が起こっているのか?――



はい円城塔のエピローグです! 来ました買いました読みました!
いやー、わけわかんねえ、でもすげえ面白い。おすすめはしない。だって自分でもうまく説明出来る気がしないですし。
個人的にはもの凄く好き。それでいいですもう。

あらすじは実は上記の通りなんですが、意味わかりませんね。

「オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)」はどこかあさっての方からやってきた侵略者です。

「現実宇宙の解像度を上げ始め」て、結果として人類は滅亡しました。飛浩隆『グランヴァカンス』に似たような記述がありましたね。グランヴァカンスは舞台が仮想空間内に造られたリゾート地なんですが、侵略者に容量を喰われた為に、残された部分のクオリティが上がって細部まで再現されるようになったんです。今までこんなにおいしい物を食べたことがなかった、みたいな。
つまりそれと似たようなもので、OTCが現実の解像度を上げた為に世界のいちいちが素晴らしく尊くなり、人々は恍惚としてしまい、何もかも忘れ、人々は至福のうちに結果百二十億の人口が餓死してしまうという。

「人類がこちら側へと退転して」概念としてはなんとなくわかるんですけど、まあこちら側です。現実宇宙とこちら側。舞台はこちら側で進みます。仮想空間みたいなものなんですかね。

「ふたつの宇宙で起こった」複数あるの? と最初思いました。はい。複数あります。無数にあります。でも元はきっと一つです。

「宇宙と物語に、いったい何が起こっているのか?」でもこれラブストーリーなんですよ。本当にラブストーリーです。たぶん想像しているのとは違いますけど。


うーん、起源をめぐる物語というか、そもそもこれはどういったことだったのか? というのを解明していく物語だと思いました。発展し尽くされたところから話は始まって、色んな可能性世界を並行的に巡りながらどうしたいか決めていく、みたいな。すいませんよくわかりません。

後半のOTC? との戦闘? 場面では地の文が崩壊気味です。例えば「目の前で、たれ流に向方逆が間時。」とか、「朝戸の『朝』を『十月十日』に分解するような衝撃が横殴りに襲う。」とか。素敵。凄過ぎ。もっと、この書式では再現できない表現があります。ここだけでも読んでみて欲しい!

『Self-Reference ENGINE』を読み返していて思ったのですが、この2つの作品はちょっと似ています。一方は時間・時空の脈絡のなくなった世界を描いた連作で、一方は長編ではありますが、こちらも世界に脈絡がちっともない。それでもどちらも根底を貫いているのはラブストーリーです。
かなり変則的ですけどね。





あと最近は他には、コミックですがよつばとやはじめの一歩、彼岸島なんかを読みました。彼岸島笑った。もう「明さんぱねえっす!」って言いたいだけだもん。
『電気グル―ヴのメロン牧場――花嫁は死神』も今読んでいます。いやあ酷過ぎ(笑)



ということでまた!
さようなら。


『まんたん』