Days of Summer Clancy -6ページ目

Mは、ハンサムで可愛い、でもGよりはずっと、男らしい感じの、背の高い男性だった。私、彼の存在を、利用した。私は彼の目を、Gの目をみるよりも長く見て話したし、もう、私の今日をはじめるのだから、と、Mの到着前は、私は忙しいから、と言っていたのに、彼の前で、Mには、私は今日、部屋のことで会わないといけない人がいるけど、ホテルのプールに行きたかったら言っていいよ、なんて、言ったりした。


Gは少し、あれ、と、思ったと思うし、そんな表情を見せた。彼は、僕たちに早く行って欲しかったら、もう行くよ、と、少し心配そうに、(これは本当に、彼の真心での気づかいだと思う)、そしてその横で、Mは、おい、プール行こうぜ、暑いよ、プールがいるよ、と、言ったりしていた。


それでもまだ少し、私は前の夜を想って、胸が痛かった。まだ胸がつまるような想いが、消し切れなかった。でもそれはやっぱり、好きな人に振り向いてもらえない痛みじゃなくて、誰かにとって、自分がどうでもいい存在だって知ってしまう、痛み。ああ、そうか、こうやって書いてみると、よくわかる。


午後の3時を過ぎたころ、Gは突然、6時には空港に行かないと、段ボールをとりに戻らないといけないと、言いだした。Mはこのとき、2つめの問題である、インドネシア行きのチケットがとれていなかった。さらに3つめの問題の、インドネシアでGと旅する予定の、マウンテンバイクも、買えていなかったから、インドネシア行きそのものを、迷っていた。


彼は車でここへ、大陸を移動してくる途中にチケットを買う予定だったんだけれど、途中車が一度煙をあげたので、12日の飛行機の予定時刻までにここへ他釣りつけるかわからないのに、チケットだけ買うわけにはいかなくて、一度保留にしてしまったことで、ぎりぎりのこの日に、インドネシアから、さらにインドネシアの島へ渡るための、3つのチケットと、マウンテンバイクと、マウンテンバイクを、飛行機の預け荷物にチェックインするための段ボールが必要で、四苦八苦していた。


もし、Mがインドネシアに行くならば、彼は車を置いてゆくので、私は空港に、この旅人2人を、送っていかないといけない。でも私は6時に、シェアハウスの人がinspection(私を入れてもいいか、面接にくる?)に来る予定だったから、ホテルへ6時に戻ってくるには、今、出ないといけない、って、Gに伝えると、Gは、わかった、と言って、外で煙草をふかして、マウンテンバイクがここで買えないままインドネシアへ行くべきか迷うMに、決断をうながしに行ってくるね、と、外へ出た。そして2人はしばらく話したあと、部屋へ戻ってきて、荷物をまとめはじめたので、私が、「行くことになった?」と聞くと、2人でとってもクリアに、「Yes!」と言って、なんだかどちらも、ちょっと、頼もしい顔になっていた。



ネガティブな話しに、敏感な私は、Vのことがとても好きだけど、Vがいろんな人の問題とかを話し続けるのを聞いていられなくなって、もうネガティブな話しは聞きたくないって、言った。ごめんね。でも苦しいんだもん。copeできないんだもん。私は人が人の問題とか病気とか、そんな話しばっかりをするのに、どうしてもどうしても胸がつかえて、苦しくなる。どう説明したらいいんだろう。どうしてみんな私に、問題の話しばっかり、するんだろう。ときには人はそうやって、問題について話したいのがわかるし、私だっておんなじだけど。私多分、映像記憶能力があるんだって思う。映像ストーリー再生能力も、あると思う。Jにもごめんねだ。Jは自分の病気の話しをしただけなのに、私はなんでかDの話しをしてしまった。年齢より10才老けてみえる、ネガティブな人の話し。Jの目が一瞬とまどったみたいに開いて、私を見たな。私の口はすべる。許して欲しいって、思う。ごめんね。私が、そんなつもりじゃないのに、傷つけてしまった人たち。口はすべっても、私の心の中は、もうちょっと愛情で、いっぱいだよ。幸せになって欲しいと思うし、元気でいて欲しいと思う。ただ自分の気持ちが、誰かのネガティブな話しに、切り刻まれるのが、とっても怖いだけで、本当は、全部聞いて、うなづいて、あげたい。


Mにメールを書きたいけれど、神様がおりてくるのを待とう。
2人が、安全で、元気でいますように。



誰かにメールをするとき、私には、なにかがおりてくるみたいなタイミングがあって、そんなときにメールをすると、いいメールに、なるような気がする。それ以外のときにメールをしようと思っても、気持ちがうんと言わないし、文章も、なんだか、うまくいかない。気持ちがうんと言わないときのメールは、失敗が多い。多かった。それはつながらない何かを、無理につなげようとしているみたいな、そんな感じ。だから神様がおりてこないうちは、私はなるべく、なるべくメールは書かない。Mからメールが来ていたから、返事を書きたいんだけれど、神様がおりてくるのを待っているんだけれど、なぜか神様はおりてこなくって、なんとなくメールが書けないでいる。でも元気かなって思う。可愛い女の子に、出会っているかな。それをwelcomeに思う気持ちと、そうならないで欲しいな、って思う気持ち、2つが一緒に、私の中に存在してる。なんでなのか、Mがタイから女の子を連れて帰ってくる気がしてならない。ハウエルが、そうだったからかな。私はMとどうの、っていう気持ちは2、くらいしかないのに、(あるのか、笑) ここへは、女の子を、連れて帰ってきて、欲しくないな。ここへは、Gを、連れて帰ってきて欲しい。もう、オーストラリアに戻ってくる予定がないGが、Mと一緒に、空港で私に、手を振っている映像が浮かぶ。アファメーションで、無理になにかを呼び寄せてはいけないこと、わかってる。そうして呼び寄せたものは、悪さをするもん。でもなんでか、Gが、戻ってくるような気がする。そのときは、Mも女の子を連れていないような気がする。私が一番欲しいのはなんだろう。Mが一人、元気に戻ってきて、私と数日、旅をして、去って行く、かな。私、Mの車で、森がみたい。森の空気を吸って、眠りたい。



そこへ、ドイツ人が、到着した。彼の名前はMから始まる可愛い名前で、どこかで聞いたことがあるような、ちょっと、女の子の名前みたいな響きの、そんな名前。彼から、到着の電話がなると、Gは彼を迎えにホテルのゲートに出て行って、私は部屋の前で、2人が来るのを待った。私の部屋の入り口は、階段を登ったところにあったから、ドアの下から歩いてくる彼を見降ろして、挨拶をした。階段の下から、手を伸ばして挨拶をする彼の様子は、Gより少し年上の、とても紳士な印象だった。


Gは彼と旅に出て、私とセックスを(途中までとはいえ)したことを、言うのかな。そんなことを考えた。自分からは、言わなそうな気がした。でも聞かれたら、言うような気がした。言葉を濁して。そうだな、少し、でも彼女は、生理だったんだって、言うような気がする。でも男どうし、2人になったら、もっと正直に、いろんなこと、言うのかもしれない。嫌だな。本当に私、落ち込む。ああ、あのまま、おやすみと言って、眠ればよかったのに。


ところで今までもこういうようなことを感じたことがあるけれど、Gも、男友達、Mの登場で、態度が、少し、男っぽくなった。表情も、少し、なんでだろう、なんだろうな、これまでの優しい印象から、少しだけ、凛々しい印象になった。私はこの2人の間で、どういう態度でいていいかわからなかったけれど、勤めていつもの自分でいるようにした。Gも、Mがたばこを吸いに外へ出るときに、サマーもおいで、と、外に誘ってくれたり、Mが、私の荷物を見て、女の子って、どうして荷物がこんなに多いんだろうって、言いだしたときは、でもサマーは、引っ越しだから、理解できるよ、多くて当然だよ、って、言ってくれたりした。


それから、Mは、インドネシアに渡るにあたって、問題を3つ、抱えていた。その一つが、車。彼はずっと車で旅をしてきたんだけれど、インドネシアに行っている間、車をどこかにとめておかなければならない。Mが来る前に、その話しをGから聞いていた私は、もしかして、私がその車、その間使わせてもらえないかな?って、相談していたんだけれど、Gはそのことも、上手にMに切りだしてくれた。Mはもちろん、私には会ったばかりだし、この子、信頼できる?とか、承諾書を書いたりして、自分の愛車のことをとても心配していたけれど、Gは、でもお前、彼女が車を預かってくれないなら、結局そのへんの公園にとめておくことになるんだぞ、そうなったら、それこそ壊されたり、持って行かれたりするんだから、って、言ってくれたりして、結局彼は、彼がいない間、彼の車を私に預けていこうということになった。Gは、不思議。私の中で、傷つきdegreeが、マイナス5%。


それからも、部屋で水を入れてくれたり、ああ、彼も、前の夜のことを、水に流そうとしてるのかな、それはごまかしとか、ネガティブな想いからじゃなくて、どちらかって言ったら、優しい想いで。そんな気がした。


でも、思い出す。Gは、電車の中では私の反対隣の男の子が、私に話しかけてきても、少しさえぎるように、その人を無視するように、私をとられてしまわないように、私にだけ、話しつづけていた気がする。私はどこで、この人にとって、どうでもいい存在に、なったんだろう。電車の中で少し。ホテルで眠って、もっと。ね。自分の中で、自分の価値が、下がる気がした。



朝になって、少し目を覚ました彼は、私の方をむいて、私のそばに来て、私の枕の横に顔をうずめてくすくす笑って、それからまた寝息をたてて眠ったけれど、でもやっぱり、彼の腕が私に、触れてくるようなことはなかった。私は、言っていけないだろうって思ったのに、でも言ったら、伝えてみたら、案外、気がついていないだけで、抱きしめてくれるのかもしれないと、、言ってしまった。抱きしめて眠って欲しかった、って。


すると彼はえええー、っていう感じで、ふふふと笑って、でも、それでも、少しだけ、私を抱き寄せるだけで、そこに気持ちがないのがわかる程度の、抱き寄せかただったから、私は悲しくなって、やっぱり言っては、いけなかったなぁって、とても辛くなって、もう眠れないから、起きて、シャワーを浴びた。本当に、言わなければよかったのに。目が覚めて、そばに来て、私の枕に顔をうずめて眠るのだって、可愛いのに。でもなんだか、私には触れない、そんな感じを、感じてしまって、悲しかったんだもん。


キスをしてはいけなかった。同じことを、繰り返して、同じように傷ついて、私はどうして、こうなんだろう。決めても、決めても、同じだ。早く彼に去ってもらって、泣きたかった。そうして、流してしまいたかった。だけど彼は眠り続けて、私が散歩に行って帰ってきてもまだ眠っていたし、一度起きて一緒にご飯を食べたあとも、また眠ってしまった。もう、どうか去ってください、と、本当に、思った。


でもこの日、彼は友達が来るのを待っていた。彼の友達は、ドイツ人で、やっぱり同じように、でも車で、オーストラリアを車で旅をしてまわっているそうで、どこかの街から砂漠を渡って、車でやってきて、その夜の便で、2人で、インドネシアに向かうんだと、間に合うかな、って、Gは、その彼のことを、ときどき心配していた。


私は、その彼がやってきたら、Gはいなくなって、きっと人生でもう、会うこと、ないんだろうなぁって思って、くっそー、惚れてから、帰ってくれって、本当に思った。笑 本当に意味のないことを、私は、求めるんだなぁ。でもやっぱり同時に、ちょっとでもいいから、いい時間を過ごしてから、消え去って、欲しかった。私に会えなくなって、さびしいっていう、サインが、欲しかった。でも本当に見事に、すごくフレンドリーにふるまっているのに、Gはもう私にふれなかったし、頬にすら、キスだって、しなかった。


朝食の間、そのドイツ人の友達から、彼の携帯に電話があった。「あと1時間半でつくって!やった!間に合ったな!」と、すごく嬉しそうに、Gは私に報告した。1時間半か。頑張れ、ドイツ人、早く来て、Gを、連れていってしまってください。そう思って祈る中、Gがまたベッドで眠ってしまって、2時間。ドイツ人、いつ、来るんだろう。


私はもう、そのドイツ人がやってくるのが待ちきれなくて、これ以上、なんだかこんな惨めな想いをしたくなくて、ベッドで眠るGを起こして、彼、来ないね、電話をして、いつ来るか、聞いてみて、って、自分の携帯を、彼に渡した。

彼はそれで、眠い目をこすりながら、え?なんで?もう多分つくよ。と、言ったけれど、私は、だって、たいくつなんだもん。もうあなたを追いだして、私、私の今日を始めないと、って言った。そうしたら彼は、僕が寝てることは、気にしないで。って。


でも、気になるもん。あなたがいる限り、そうやって、私のことが、どうでもいいことがわかる、あなたの存在に、傷ついて、しまうんだもん。(こんなことは、言わなかったけれど)、でもだから、平気なふりで、冗談にして、もう行ってねー、というようなことを、言った。私、彼にとって、魅力がないどころか、ほんとうに、どうでもいいんだなぁって、胸が、痛かった。私は、私だって、本気でなら、きっと付き合わないだろう人に、なぜ、好かれたいと、思うのだろう。(途中までとはいえ)セックスだって、本当によくなかったのに、どうして、心は傷つき続けて、こだわるんだろう。