遠田潤子の作品。
2015年に角川春樹事務所から刊行。
書き下ろし作品である。
図書館の棚で目に入り、なんとなく読んでみた。
主人公は大学生の在(ある)。
設計事務所に勤める建築士の父と二人暮らしだったが、話の冒頭で父が事故死する。
立ち振る舞いや雰囲気がとてもかっこよかった父。
母は既に病死していて、兄妹や親戚もいない。
父から「書斎には絶対に入るな」と言われていたが、荷物整理をした時に、ある物を見つける。
それは、これまで知ることのなかった父の過去を示す物だった。
真相を知るため、在は苦しみながらも探っていく。
文章は読ませる感じで、ぐいぐいと読める。
登場人物の描写も細かく、具体的に思い浮かべることができる。
話は「本当に?」と思う部分もあるし、最後はきれいにまとまっている感じもある。
映像化すると面白いのかな、とも感じた。
本文の中で、明らかな誤植が2つもあった。
目についてしまいがちなので、残念だった。