(東京新聞の記事より)
津田沼駅南口に52階タワマン モリシア建て替え 高さ187メートル、1100戸 31年完成予定
JR津田沼駅南口(千葉県習志野市)の再開発計画で、複合商業施設・モリシア津田沼の後継施設に、地上52階、地下2階建てで、高さ187メートルの高層マンションが新たな商業施設などとともに建設される見通しになった。住戸数は、ファミリータイプ約960戸を含め約1100戸。建て替えられる市施設・習志野文化ホールの座席数は1350席となる。
モリシア津田沼には、商業施設のほか、習志野文化ホール、レストラン棟、オフィス棟などがある。老朽化のため、駅側にある駅前広場と津田沼公園を合わせた約3・4ヘクタールの区域で、再開発計画が進んでいる。
事業を担う野村不動産は今月初旬、住民らを対象にした「市街地再開発事業説明会」を開き、概要を示した。
タワーマンションは敷地内東側、現在のレストラン棟付近に新築。駐車場は約400台で、商業施設に約250台、敷地外の別棟に約500台の計約1150台分を備える。
駅前広場は、車両動線や乗降場、駐輪場などを再整備。駅からの歩行者用空間としてデッキを造り、約2500平方メートルのイベント用スペースも設ける。
計画では来年7月に事業認可を受け、2026年4月から現施設の解体工事に着手。28年に諸施設の新築工事に入り、31年に完成。32年に全体の事業を終える。
「音楽のまち」の象徴で、全国の公共施設では数少ないパイプオルガンを備えた習志野文化ホールも、現在地で建て替えられる。市はパイプオルガンの移設の可否について、近く概要を発表するクラウドファンディングの結果で判断することにしている。
津田沼駅北口では、23年2月に津田沼パルコが閉店。B館跡地に商業施設「津田沼Viit(ビート)」がオープンし、駅側のA館は新たな建物に生まれ変わる。イトーヨーカドー津田沼店は9月29日に閉店する。
◆近隣でも駅前再開発続々
JR津田沼駅の近隣でも、駅前再開発が活発化している。主な計画は次の通り。
【JR船橋駅南口】駅直結の西武百貨店船橋店が2018年2月に閉店。本館跡地には高さ193メートルで、地上51階、地下1階建ての高層マンションが建設される。戸数は677戸。28年3月に完成する予定。
県内で現在、最も高層の建築物は「アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>セントラルタワー」(千葉市美浜区)の180・8メートルとされ、船橋駅南口と津田沼駅南口に新築される高層マンションは、いずれも上回る。
【JR南船橋駅南口】市有地を活用した駅前広場が22年8月に完成したのを機に、一帯での再開発が活発化。23年11月に商業施設「三井ショッピングパーク ららテラス TOKYO-BAY」が開業した。
プロバスケットボール・千葉ジェッツふなばしの新本拠地である大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」(ららアリーナ東京ベイ)も今年4月に完成。マンションや高齢者施設が建築中で、市立児童相談所も開設される。
【JR本八幡駅北口】北口ロータリーの東側、約1・1ヘクタールの区域で再開発計画が進んでいる。2棟の高層マンションが建てられ、南棟は地上44階、地下2階、北棟は地上21階、地下2階建て。南棟は高さ160メートル(塔屋など除く)。計約870戸と商業施設などが整備され、事業の施工期間は31年度まで。
【新鎌ケ谷駅南口】駅前に広がる空き地の再開発で今年4月、分譲マンションの住宅棟(15階建て)と、複合商業施設である商業棟(地上6階、地下1階建て)の建設工事が始まった。