習志野市議会、なかなかやるじゃん!

市議会常任委員会で「税金のムダ使いやめ、みんなが望む橋をつくって」の陳情が採択された!

19日の市議会都市環境常任委員会で審議、採択された陳情は

「45億円もの税金ムダ使いやめ、みんなが望む橋をつくって」というものです。

 

野村不動産のマンション販売計画のせいで、長年住民が待ち望んでいた「国道14号から大久保方面に抜ける都市計画道路」が夢と消えてしまった

 

幅員が狭く、自動車も救急車も通れない、鷺沼東跨線橋(下の図)。鷺沼地区区画整理の中で野村不動産のマンション群に東西から挟まれることになります(上の図)

「幕張本郷駅に近い場所にマンションを建てれば売れる」という野村不動産の都合で、跨線橋が作られるはずだった(下図の網かけの部分)場所にマンションを建てることになり、この網かけ部分の道路が、習志野市によって「廃止」されてしまいました。

この「国道14号から大久保方面に抜ける都市計画道路」は長年住民の悲願で、「災害時にもJR・京成線路を越えて、海側から陸側に避難するのに使える、習志野市唯一の貴重な道路」になるはずでした。

その道路がマンション計画のためにつぶされてしまい、「国道14号線から大久保に抜ける道路」は夢と消えてしまい、下図のように「JR・京成線路」の手前で「行き止まり」という、おかしな計画にされてしまいました。

 

マンション群にはさまれることになった「鷺沼東跨線橋」の「現況復帰」だけに45億円という「税金のムダ使い」をやめて

 

鷺沼東跨線橋は老朽化したため、補修することになりましたが、マンション群に東西から挟まれることになります。

しかしこの橋の補修には、補助金を出す国から「現況に復帰させるだけ。改善してはならない」という条件がつけられています。

「幅員が狭くて自動車も救急車も通れない」橋を「修復」するだけに45億円も使う、という壮大な税金のムダ使いです。

子どもたちの通学に使うにしても、マンション群にはさまれるためビル風の危険性が深刻です。

 

この税金のムダ使いをやめ、当初計画通り東側に「歩道のある安全で安心な橋」を作る方にお金を支出してください、と言うのが、今回の陳情の趣旨でした。

 

「ごまかし答弁」に終始する習志野市当局

 

19日の市議会都市環境常任委員会では次のようなやりとりが行われました。

 

ごまかし答弁① 
都市計画道路の廃止について、国からどんな具体的な指示があったのか?の質問に「国のガイドラインに従った」と答弁したが…

 

平川議員 都市計画道路の廃止について、国からはどんな指導がなされたのか?

都市環境部主幹 国、県のガイドラインに基づいてやりました。

(解説)

ガイドラインには一般論が書かれているだけです。つまり国からの具体的指導などなく、地元の了解もなく都市計画道路の一部(跨線橋部分)を廃止してしまった(令和4年3月18日)わけです。

鷺沼地区の地権者216名に何の相談もなく、そのうち71件にだけ「都市計画の変更について」という一方的通知を出しただけ。だから地権者の多くがこの「都市計画道路の一部廃止」すら知らされていない。

 

ごまかし答弁➁ 

計画道路予定地住民約50人が「計画道路を造る時には退去する」同意書を出していたことを隠す

 

平川議員 廃止された都市計画道路について、用地買収はどのくらい進んでいたのか?

都市計画課長 用地買収はゼロです。

(解説)計画道路予定地の建設を前提に、隣接地を市から買収した市民もいるし、アパートなどを建てる地主も、都市計画道路部分は避けて建てたりしている。計画道路予定地に家を建てた約50名の地権者も「計画道路を造る時には退去する」という同意書を出している(すぐに計画道路建設に着手できる)。そのことを隠して、計画が全然進んでいなかったかのように装う「ごまかし発言」ですね。

 

この道路計画を作った白鳥義三郎氏(初代習志野市長)は都市計画で習志野の基盤をつくった人

 

平川議員 都市計画決定をしたのはいつか?

都市計画課長 昭和31年8月9日、白鳥義三郎市長の時です。

平川議員 白鳥義三郎氏はガス事業、水道事業を起こし、習志野高校を創設した、優れた事蹟のある市長。ベルリン工科大学で学び、都市計画で習志野の基盤をつくった人。しかし、その後市長選で落選してしまった。この道路は「必要不可欠な都市計画道路」でしたよ。欧米の都市計画を見て来たから、どんな道路が必要か、良く分かっていた人。

 

ごまかし答弁③ 

陳情者の「ビル風」の主張に矛盾がある。新しい橋をつくるとした場合の財源内訳も信ぴょう性がない、と「強い口調」で陳情を非難したが…

 

都市環境部長 マンション群の間に挟まれた橋はビル風で危険、というが新しい橋を東側につくったとしてもビル風は起こる。矛盾しているのではないか?

新しい橋を東側につくるとした場合の財源内訳についても、陳情者の主張には信ぴょう性がない

 

(解説)

鷺沼東跨線橋は「現況復帰」だけが認められているため、「改良」することはできず、ビル風の問題は解消できない。一方、東側に新しい橋を作る場合は「歩道のある、安全安心な橋」にし、アーケードでビル風を防ぐ、などいくらでも工夫ができます。「矛盾している」というのは陳情を非難するための「言いがかり」ですね。

また、「財源内訳に信ぴょう性がない」という発言に加え、「東側に橋をつくった場合、全額市の負担になる」と、とんでもない答弁もしていましたが、それは誤り。橋を新設することが決まれば、当然国や県の補助がつきます。

市の答弁こそ「信ぴょう性がない」と言えます。

 

市側はあれこれ「ごまかし答弁」を行いましたが、ごまかしきれず、採決の結果「賛成多数で陳情採択」となりました。

 

市議会、なかなかやるじゃん(^^)

 

本会議での採決は28日です。

 

 

 

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