(日テレニュースより)

32年前の飯塚事件「再審認めず」福岡地裁 死刑執行後の元死刑囚2度目の再審請求棄却

32年前、福岡県で女の子2人が殺害された飯塚事件をめぐり、死刑が執行された元死刑囚の2度目の再審請求について、福岡地方裁判所は5日、再審=裁判のやり直しを認めない決定を出しました。

飯塚事件は1992年、飯塚市の小学1年の女の子2人が誘拐・殺害され、朝倉市の山中に遺棄されたものです。

殺人の罪などで死刑が確定し、すでに刑が執行された久間三千年元死刑囚の妻が、2021年、福岡地裁に2度目の再審を申し立て、ことし2月まで審理が続けられてきました。

争点となったのは、事件当日、飯塚市の三差路で女の子2人を最後に目撃したとされた女性の証言です。

女性は今回の審理のなかで「事件があった日に女の子2人を見たのではないのに、その日に見たという供述調書にさせられてしまった」などと、当時の供述内容を否定しました。

女性の証言通りなら、久間氏を有罪とした確定判決の根拠が揺らぐことになり再審が認められた場合死刑執行後の元死刑囚では初めてとなるため5日の裁判所の判断が注目されていました。

 

①久間さんとは全く別人の「真犯人」を見た、と警察に通報していた人の新証言

ある男性が「久間さんとは全然違う丸刈りで色白の男が女の子2人を車に乗せていた」と「真犯人」の目撃情報を事件後警察に伝えたのに、その後警察が調べることはなかった。

 

 

➁久間さんを犯人に仕立て上げることになった女性の目撃証言。女性は「事件の日ではない他の日」に見たことを話したのに、警察が警察のストーリーに合わせて「事件当日に見た」というふうに書き換えてしまった

(取材に基づく女性と捜査関係者のやりとり)

 ■女性 「証言を取り消してほしい。」

 ■捜査関係者 「あなたの証言は重要です。あなたの証言なしに有罪にすることはできません。」

 ■女性 「困ります。」

 ■捜査関係者 「あなたの供述だけで有罪になるわけではない。あなたの話がないと話がつながらないんです。女性は何度も修正を求めました。しかし聞き入れられなかったといいます。

 

 

③「DNAが一致した」とされたが、当時のDNA鑑定は精度が低く、後に足利事件など多くのえん罪事件で「DNAが一致しない」ことが次々に明らかになった。

しかも「真犯人の可能性があるDNA型」をわざと鑑定写真から外していた!

久間氏は一貫して無罪を主張。自白も直接証拠もないのに犯人にされてしまった

久間氏と同じくDNA鑑定で犯人とされ、後にえん罪がはれた足利事件の菅家さん

 

④捜査員が久間氏の車の特徴を細かく把握し、それに合わせて目撃証言をさせたため、カーブで一瞬すれ違っただけのはずなのに「異様に詳しすぎる」目撃証言になった

 

 

 

 

 

 

 

 

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