「鷺沼土地区画整理」都市計画の変更等に係る公聴会の結果について

4月21日に行われた「鷺沼土地区画整理」に関する公聴会の内容が市のホームページに載っています。

 

 
公述人Aさん(用途地域の変更について)

私の家の目の前から再開発が始まるが、私の家と再開発の間に道路があり、2メートルの下水管が 約60年前から敷設されている。今度の再開発により、土地の陥没や、今は降った雨を畑が全部吸収 しているが、全部建物や道路になると農地で吸収ができなくなり、雨水・汚水の半分が、私の家の目 の前の2メートルの下水管に入ってくることになる。このままの計画でいくと、私の家の目の前、鷺 沼地区、それから袖ケ浦の一部が雨水と汚物まみれになる可能性があるので、これを何とか防いでい ただきたい。 

昨年の12月に習志野市は第二次の水道下水道計画を発表したが、今後10年間で水道に145億 円、下水道に202億円を費やし、整備計画をこれから10年かけてやるということだ。その中で、 鷺沼地区の土地改良に伴う下水と雨水の整備については、今年から着手して26年度までに整備計画 を完了し、31年に着工することになっている。

この機会を通じて、どうしたら今後100年の鷺沼地区或いは習志野全体の土地の景観を守りながら、付加価値のある市を作っていけるのかという考え を簡単に述べさせていただきたい。 私は2018年に習志野市の企業局から頼まれて、第1給水所の更新、それから第4給水所の新設 計画の委員長をやらせていただいた。その時、施工業者は三井住友建設だったが、その技術者と対等 に渡り合える市の職員はほとんどいなかった。例えば地震に対する対策、それから2,000トンの 大きなタンクを作ったときに、今は必ず給水タンクの中にセパレーションを入れて倒壊を防ぐが、そ れが何ガルなのか、地耐力N値がいくつあるのかということを、建設業者と全く対等に話ができる技 術者がほとんどいなかったことが心配である。なお、給水所は2020年3月に完工して、今ちゃん と動いている。 今回の鷺沼地区の業務代行者の竹中土木には870人の社員がおり、その中に技術系の職員が73 2人、技術士が84名、1級土木施工監理者557名が在籍している。その代行業者が出してきた計 画を丸飲みして、或いはそれを吟味しないままに今どんどんと進もうとしていることが一番の問題で ある。これからはきちっと、習志野の100年の計を考えていただきたい。 土地開発の法律の中に書いてあるが、一義的には開発は全部組合の責任である。しかし、その組合 が解散した後、10年20年後に、その水道、下水道、その他の財産を全部習志野市が資産管理をし なければいけない。例えば、今私の家の前の下水管は合流式である。合流式は雨水と汚水が一緒にな って流れてくる。それに対して、今回の開発地区の幕張側は分流式である。雨水と汚水が完全に分け られて、袖ケ浦の方へ流れている。なぜ、同じ開発地域37ヘクタールなのに、半分がきちっと国の 指導に基づいて分流式なのか、なぜ私の家の方だけが合流式なのか。理由は簡単である。民間業者は できるだけ投資をしなくて済むように、合流式で今までの既設の管に雨水と汚水を流すのが一番いい ということである。それについて私は、今、異議を唱えているわけだ。きちっと国の指導に基づいて、 下水は雨水と汚水を分ける分流式にすべきであるということが1つだ。 それからもう1つは、これから鷺沼小学校や公園を、市が主体で整備することになっているが、例 えば能登半島と同じように、災害時の水の確保をどうするのか。6,800人が今後住むことになる が、雨水をどうやって貯めておくのか。 今回の用途地域の変更の内容につきましては、鷺沼地区で実施している土地区画整理事業の進捗に伴い、周辺 土地利用と調和した良好な新市街地形成の実現に向け、将来土地利用に適する用途地域に変更をするものであり、 下水道に関する内容は含まれていないことを申し上げます。 

 

【その他、事業に対する市の考え方】 下水道計画については、接続先の公共施設管理者である習志野市企業局下水道課と鷺沼土地区画整理組合が、 「習志野市下水道基本計画」及び「習志野市下水道施設設計指針」に基づき協議を行い、本地区の開発に伴う雨水 流出量に対し、浸透施設等の整備により流出抑制を図る計画としております。 下水の排除方式については、地形や既設管路の整備状況、流下能力を考慮した区域の設定を行っております。な お、区画整理事業地内の合流区域については、従前より合流として計画してきた区域であり、新規で追加となる区域 ではありません。そのため、既設の幹線施設(堀田川幹線)等については当該区域からの排水を見込んだ施設能力 として整備されております。 街区公園における雨水の利活用については、整備を行う鷺沼土地区画整理組合と協議を行いながら、検討してま いります。 また、近隣公園については、本市にて整備を行う予定であることから、今後検討してまいります。

 

 2 それから雨水の流出抑制が下水にも関係あると思うが、そういうことが全然明らかになっていな い。例えば、市の下水道課等で話をすると、それは組合に全部お任せしている、組合から計画が出て きたら我々が判断するというスタンスである。これでは駄目である。 事前に組合に対して具体的な数字でもって、こういうことで検討しなさいということを、市からき ちっと与えなければならない。行政として責任がある。これは駄目であるので、そういうことをしっ かりやっていただきたい。 これから年間約68万トンの雨水が開発地域の37ヘクタールから流れてくるわけである。それが 今までは、地下浸透、畑が雨水を浸透していたが、これが全部覆われることによって、透水係数が0. 2ぐらいになる。つまり、8割の雨水は全部これから下水管に流れてくる可能性がある。そういう数 値をもって本当は市は指導しなければならない。これがなされてないのが問題である。 それから、公園用地に防災用の井戸を作ったり、小学校の中に緊急災害時のため雨水を貯留して、 それを最後は飲料水に使うなど、そういう計画も全く今は出されていない。市に言うと、それは組合 から出てきたら判断すると、これでは駄目である。 きちっと、防災拠点とするのか、或いは防災の井戸をどうするのか、水資源をどうするのか、これを きちっとあらかじめ組合に対して提案することが、市の指導、責務だと思っている。

 

道路の変更について
(公述人Bさん)

 

1つ目。千葉市からの道路が習志野市に繋がっていない。すべてプツンと切れている。 幕張本郷駅から相撲部屋の阿武松部屋のところまで、両脇に歩道のある2車線のメイン道路が延び てきている。それが習志野市のところでプツンと切れており、行き止まりになる。 国道14号線から区画整理地へ都市計画道路が上にのぼっていくが、その道路につなげるべきだ。 区画整理地までのところは、住宅が建っている。区画整理地でないところは、地権者の負担ではなく、 習志野市で整備することである。 幕張本郷駅から海浜幕張に繋がる道路は、幕張メッセに行くために作られた道路である。高速道路 のような作り方で、国道14号線を右折することはできない。この道路をつなげることにより、国道 14号線から幕張本郷へ行く道路ができる。鷺沼小学校方面から、幕張本郷へ向かう道路の渋滞を減 らすことができる。歩道のある整備された道路をつくることにより、住宅地を通り抜けする自動車も なくなる。

 

 2つ目。幕張本郷駅から幕張年金事務所まで歩道のある 2 車線の道路があるが、習志野市でプツン と切れている。ここには野村不動産で、15階建てマンションを8棟建てる予定である。線路沿いの 道路は、駅までの通勤通学に便利な道路である。 野村不動産は通路として使用させると言うが、マンションはマンションの人のものである。マンシ ョンの人もセキュリティー対策として、知らない人が敷地内を通ることは嫌がる。マンションの募集 要項に入れなければならない事項である。マンションを転売するときも、引き継いでいかなければな らない事項である。線路沿いの人はもちろんのこと、鷺沼の人たちも遠回りをしないで駅へ行けるよ うになる。 

 

3つ目鷺沼区画整理組合の会議で聞いたところ、区画整理地内の住宅地の道路は通り抜けができ ないように、迷路のようにして、そこに住む人しかわからない道路にするそうだ。もう少しすっきり した安全な道路にしていただきたい。習志野警察署、千葉県警察署にお聞きしても、安全な道路か確 認して、危険と思われるところは指導していると言われた。 迷路のような道路を勧めているわけではない。鷺沼区画整理組合の意思だそうだ。鷺沼区画整理地 は、野村不動産で図面を書いたそうだ。地権者からすると、この道路整備により、減歩率が1割ほど 高いのではと言う人もいる。私たちからすると、袖ケ浦や幕張本郷の整備された道路がよく見える。 水道、下水、ガス、電気を通すのも、道路の下である。これでは、メンテナンスも大変だと思う。 入ったらどこから出ていいかわからないような道路である。完了後は、習志野市で管理する道路であ る。 

 

4つ目。鷺沼東跨線橋補修工事を随意契約で、JR分約40億円で議会で可決された。京成電鉄分 はこれから決まるとのことだ。国から22億円の補助金が出た。この補助金は、橋を安全に渡れるよ うに現況復帰するための補助金であるため、車道と歩道のある安全な橋は望めない。現況のままであ る。 現況は幅2メートル、中央は4メートルのところが少しある。消防車も救急車も通れない。50年 経ち、錆びてボロボロである。

4分の1ぐらい修理されている。いろいろと考えると、都市計画道路の橋を廃止した習志野市は、間違えていた。都市計画道路を廃止しないでくださいと、270人の請願があった。再度、都市計画道路を隣に新設して、安全で安心な橋をかけるべきである。当初の都市 計画の計画では、都市計画道路の習志野市の負担は約24億円であった。修理でなく、歩道のある安 全な橋をかけていただきたい。マンションが建つ前の今なら、まだ間に合う。 鷺沼区画整理地は世界一素晴らしいところである。区画整理地の山の周りに遊歩道を整備していた だきたい。これは習志野市でやっていただきたいことである。 他市のように、砂浜で食事をして、海に潜ったり、サーフィンをしたり、楽しい楽園を作ろう。みん なが鷺沼に住みたいと願う田園都市を作ろう。 

(公述人C さん)

 我々は、大久保方面に抜ける道ができると聞いていたので、習志野市も線路を跨いで一気通貫に習 志野の北の方にも行けるのだと思って、非常にワクワクしていた。昨今、道路計画を聞いたら、大久 保側に行く道がなくなってしまうと聞いて、あら残念と思っていたところである。 時は過ぎ、去年の12月、今年の1月ぐらいから、仕事の関係で、袖ケ浦6丁目から鷺沼の今の開 発地域を抜けて、東跨線橋を渡り、大久保方面に行く機会が増えることになったが、線路を越えると ころが全然無く、ぐるっと回らないといけないので、自転車で行っていた。あそこにまちができるの だなと思って、ワクワクしながら通っていた。 

まずJRを越えるときに、跨線橋を渡らなくてはならない。その先に行くと、何か少し細々と住宅 地を抜けると、急にプラッツ習志野に抜ける立派な道があり、そこを抜けて漕いでいくと、今度は大 久保のところでロータリーがせっかくあるのに線路を抜けられない。結局踏切を迂回しないといけな い。非常に残念である。途中まで道ができているのに、結局曲がってしまうのは、すごく残念だと思 う。

 今回鷺沼のまちが開発される時に、道を一気につなげればいいのにと思うのは、市民の純粋な感覚 だと思っていたが、どうやらそれはやらない。それはなぜかというと、野村不動産のマンションがで きることがもう決まっているからだと、非常に残念だと思っていた。

1月から3月ぐらいまで東跨線橋を使っていたが、4月から東跨線橋が使えなくなる。期間を聞い たら、5年間使えない。しかも、5年間使えない橋に43億円かける。誰に聞いても、5年間使えないこの橋はいらないのではないかと言っている。考えてみたら、将来できる鷺沼のまち、もっとそれ 以上言うと、野村不動産が作るまちに住む方々のために跨線橋を架ける、綺麗な形で作るのかと思っ た。非常によくわからないと思いながら、5年間も使えないのかと、受け入れざるを得ない。 習志野市として、この道路計画も含めて市をどのようにしていきたいのかよくわからない。鷺沼か ら大久保、プラッツ習志野の道が曲がり、ただただ幕張本郷駅へ行く道みたいになっているが、せっ かく今回鷺沼の開発で道をつくるのであれば、土地所有の問題があると思うが、あそこも全部繋いで、 プラッツ習志野に抜けて、大久保駅前のロータリーの下を潜って、大久保の東邦の方に抜ける道を全 部繋げて一気通貫で作れば、非常に綺麗な習志野市ができたと思う。これは県とか市とか言われるか もしれないが、幕張は武石から幕張に抜ける昆陽トンネルを作って、ぐっと抜けられるようにした。 このように、まちを一体化させるということを、なぜ今回やらなかったのかと非常に疑問に思ってい た。私も役人だったので、この都市計画というのが、都市需要とか道路計画ということはわかるが、 大きな意味で都市計画ではないと非常に疑問に思っていた。先ほどの跨線橋も、例えば43億円を費 やして作るのであれば、私には子供がいるので、さっさと給食無償化でもやってくれと思う。そもそ も随意契約であるし、習志野市は随契契約が多いと思う。習志野市がどういうまちにしたいのかとい うことが非常に見えない。 あと、香澄2丁目によくわからない空き地があったり、あと茜浜にも新習志野の方から行くと、い きなりボーンと葦がいっぱい生えた土地があり、これも聞くと何か県の土地であるという回答にな る。私の小さいころからずっと放置されているところがいっぱいある。多分市が何か言えば、多少な りとも動くと思う。そういったこともぜひ、やっていただきたいと思っている。 諸先輩方と違って、もう少し長く習志野市に生きると思っているので、我々の世代がもう少し声を 上げていかなくてはと思っている。そういったときに、誇りが持てるまちになって欲しいというのが 本当に切なる願いである。 道路の話だけではなく、今回は鷺沼に6,800人のまちができると聞いているが、人口減少化の 日本においては、どこかから6,800人収奪してくるのである。どこかのところが6,800人、人 口が減っているわけである。つまりそこまでして、新しいまちを作るのであれば、ぜひ魅力あるまち を作ってもらいたい。 一義的には当然、地権者や開発会社の主導になるのは、何となくわかっているが、そこに市の思い や、市民の思いは反映させられるだろうと私は期待している。 例えば港区では、大規模改善のときに住宅を必ず付保するような義務があり、いろいろな市とか区 で施策があると思うので、習志野市もこういったまちにしたいという思いを、今回の計画に載せてい ただきたい。

 

 

 

 

 

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