(文春オンラインの記事より)

「塩谷先生が派閥の責任を引き受けてくれたらありがたい、というのが皆の意見です」“塩谷座長の説得”を森喜朗元首相に依頼した安倍派五人衆

 

 4月26日に「文藝春秋 電子版」が配信した「森喜朗元首相『裏金問題』真相を語る」が波紋を広げている。

「森先生に頼むしかない」

 今回のインタビューで初めて明かした秘話は、岸田首相からの事情聴取だけではない。そのひとつが、裏金問題を巡って安倍派(清和政策研究会)幹部の五人衆が、森元首相を介して座長である塩谷立元文科相が引責辞職することで、派閥としての責任を取るかたちにしようとしていたという一件だ。

 五人衆の要請を受けた森元首相は今年1月26日、塩谷氏を呼び出して、安倍派座長として裏金事件の責任を取って議員辞職するよう迫っていたことを明かし、その経緯についてこう説明した。 「『誰かが罪をかぶり、総理の判断を願い出るようにすればいい』と知恵をつけた人が党内にいたそうです。それで五人衆が相談し、座長の塩谷君にその役を担ってもらおう、となった。五人衆の総意として、塩谷君の説得を『森先生に頼むしかない』となったようです」  塩谷氏を説得するよう連絡してきたのは、萩生田光一前政調会長だったという。 「萩生田君から『こんなことを先生にお願いするのも変だけれど、ここは塩谷先生が引き受けてくれたらありがたい、というのが皆の意見です』と連絡をもらいました。直接会うとマスコミがうるさいので電話です」

「なんで私一人が貧乏くじを……」

 萩生田氏の要請を受けて、森元首相は塩谷氏を呼び出してこう説得した。 「ここはいったん議員辞職して次をねらったらどうかね。全責任を取るので仲間を救ってください、と申し出れば、君は立派だと光り輝くよ」 

 だが、塩谷氏は首を縦に振らなかった。

 「なんで私一人が貧乏くじを引かねばならないのですか。議員辞職だけは絶対に承服できません」  結局、15分ほどの面談は物別れに終わり、塩谷氏は4月4日、岸田首相から党内で2番目に重い離党勧告処分をくだされた。処分理由について「事実と違う」などと訴えて再審査請求を行ったものの認められず、4月23日には離党届を提出した。

  他方、森元首相に塩谷氏の説得を依頼した萩生田氏に対する処分は、「党の役職停止」に留まった。萩生田氏にとって処分としての実質的な意味はなく、将来の総理総裁候補としての目も残した。

  森元首相もインタビューの中でこう語っている。 「派閥内では萩生田君を(総理総裁に)推す声が多いけれど、彼もあちこちに弾を受けてますから、少し時間を置いた方がいい」

 

森元首相が会長を務めていた頃に始まったとされる裏金作りについて、詳細に述べただけでなく、昨年7月、安倍派の会長になることを望んだ下村博文元文科相から、2000万円の入った紙袋を持参された際のやり取りなどについても明かしている。

 

(中国新聞デジタルより)

安倍氏、2013年参院選で候補者に現金100万円 「裏金」か

 

 2013年7月の参院選で、当時自民党総裁で首相だった安倍晋三氏(22年に死去)が、東日本の選挙区で争う同党公認候補の応援に入った際に現金100万円を渡していた疑いがあることが8日、中国新聞の取材で分かった。安倍氏、候補者が関係する主な政治団体などの収支報告書にはいずれも100万円の記載はなかった。

自民党の元幹部によると、政権の幹部が候補者の応援に入る場合、「表に出ないカネ」などを使い、激励のための陣中見舞いを渡す慣行がある。

 

(FLASHの記事より)

「自民党は解党以外にない」安倍元首相、参院選で100万円手渡し報道…官房機密費が使われた可能性に批判殺到

 

「中国新聞デジタル」は、複数の元政権幹部の見方として、使途が公表されない内閣官房報償費(機密費)が使われた可能性を指摘。安倍氏、候補者が関係する政治団体の収支報告書にはいずれも100万円の記載はなく、時効が成立しているとはいえ、政治資金規正法違反(不記載)などにあたる可能性もある、報じている。

 

官房機密費は政府の施策の円滑な遂行を目的として認められるものでこれを党勢拡大という選挙のために使用するのは目的外使用で背任や横領にもあたりかねない。政府は調査すべき》 

 

 官房機密費の毎年の予算額は約12億円。そのうち領収書不要で官房長官の判断で使うことができる「政策推進費」は約11億円だ。原資は税金で、あくまで内閣が施策を円滑かつ効果的に進めるための経費だ。それを選挙で使ったとなれば、政府与党が圧倒的に有利になってしまう。

 

 問題はそれだけではない。 「安倍派の政治資金パーティー裏金事件では、議員への裏金還流を知った安倍氏が、2022年4月、還流の中止を指示したとされています。しかし、安倍氏自身が裏金を配っていたとなれば、見方は変わってきます。 

 2020年12月、『桜を見る会』前夜祭をめぐり、政治資金収支報告書に約3022万円の収支を記載しなかったとして、安倍氏の公設第一秘書が略式起訴されています。  2021年11月に派閥会長となった安倍氏は、あくまでほとぼりが冷めるまで、裏金の還流の中止を指示しただけではないかとの疑念も生まれます」(政治担当記者)  

 

 安倍氏自身が官房機密費から裏金を渡した可能性があることに、Xでは批判的な声が殺到している。
 《いろんなところからの札びらで顔ひっぱたいてどうだとばかり毎回やってたわけだから、安倍は選挙に強かったわけだ。こんな金で買った票で当選した自民党議員に正当性あるのか?》
 《モラル皆無の自民党はバレなきゃ何でもありなので官房機密費も政党助成金も廃止にして下さい》
 《官房機密費は税金ですよ こんな私的利用は法律違反です 自民党議員は全員辞職するべきです 自民党は解党する以外ないですね》

 

  官房機密費のうち、安倍政権7年8カ月で使った「政策推進費」は86億8000万円。二階俊博元幹事長が党から5年で受け取った政策活動費50億円の問題もある。

  政治資金規正法改正に向け、自民党が後ろ向きな姿勢を続けるようでは、国民の怒りが爆発しかねない。

 

 

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