『「習志野ソーセージ」誕生の秘密~ドイツ人捕虜収容所から見えてくること~』が、大宅壮一文庫賞受賞

(ニート太公望さんからの報告です)

「習志野歴史散歩」では、図書館というものをもっと活用することを訴えてきましたが、今日はうれしいニュースを耳にしました。第27回「図書館を使った調べる学習コンクール」((公財)図書館振興財団、後援・大宅壮一文庫)の結果が発表され、優秀賞である「雑誌の図書館 大宅壮一文庫賞」には

「高校生の部」に渋谷教育学園渋谷高等学校・田野井羚歌さんの「フォトジャーナリズムの力:社会問題に向き合うためにフォトジャーナリズムをどのように活用すべきか」、

「大人の部」に千葉県在住・長須賀愛さんの「『習志野ソーセージ』誕生の秘密 ~ドイツ人捕虜収容所から見えてくること~」

の2作が選ばれたそうです。

 

 

「日本のソーセージ製法 伝承の地」である千葉県習志野市。第一次世界大戦中、市内の収容所にいたドイツ兵から製法が伝えられました。歴史をたどると、捕虜への人道的な対応によって近代国家として認められたいという日本の意図もあり、捕虜と文化的交流があったことがわかりました。戦時中でも敵国とあたたかな心の通い合いがあった事実を知り、ウクライナの人々に思いを馳せる作者の祈りにも似た研究成果です。

 

 

郷土資料館がないから、習志野市の歴史を調べようと思っても調べられない―。そんなことはありません。図書館は公営貸本屋ではありません。うまく活用すれば、きっと新しい発見ができるはずです。なお、次回(第28回)の作品募集は今年9月9日から10月7日だそうです。あなたも挑戦してみませんか!(ニート太公望)

 

(編集部より)

 

「住みたい習志野」のこれまでの投稿もご覧ください。

 

 

 

 

 

ニート太公望さんの「習志野歴史散歩」シリーズです

第1回
習志野歴史散歩:谷津球場、巨人軍発祥の地 - 住みたい習志野
第2回
習志野歴史散歩:寅さんと谷津遊園の大観覧車 - 住みたい習志野
第3回
習志野歴史散歩:谷津遊園の中にお城みたいな映画撮影所があった - 住みたい習志野
第4回
習志野歴史散歩:戦争中、習志野にB29が墜落していた - 住みたい習志野
第5回
習志野歴史散歩:「習志野」の由来と宮本武蔵 - 住みたい習志野
第6回
習志野歴史散歩:袖ヶ浦東小学校のSLは大正生まれのドイツ製 - 住みたい習志野
第7回
習志野歴史散歩:平安時代の「更科(さらしな)日記」に習志野市が出てくる - 住みたい習志野
第8回
習志野歴史散歩:鷺沼から頼朝が出陣! - 住みたい習志野
第9回
習志野歴史散歩:習志野にも来た伊能忠敬の日本地図が世界史を動かした - 住みたい習志野
第10回
習志野歴史散歩:習志野は何藩の領地だった? - 住みたい習志野
第11回
習志野歴史散歩:鷺沼村出身の「いせ辰」 - 住みたい習志野
第12回
習志野歴史散歩:忘れられた金メダリスト(大久保の騎兵連隊にいたバロン西) - 住みたい習志野
第13回
習志野歴史散歩:室町時代、30年も続いた関東の内戦と七年祭の起源 - 住みたい習志野
第14回
習志野歴史散歩:習志野のロシア人捕虜の世話をしたニコライ主教(「ニコライ堂」を造った人) - 住みたい習志野
第15回
習志野歴史散歩:騎兵旅団の光と影 - 住みたい習志野
第16回
習志野歴史散歩:戦車部隊の最期をふりかえり、不戦を誓う - 住みたい習志野
第17回
習志野歴史散歩:「習志野の森」と毒ガス - 住みたい習志野
第18回
習志野歴史散歩:鉄道連隊のこと(今のJR津田沼駅周辺) - 住みたい習志野
第19回
習志野歴史散歩:習志野市の市域が決まるまでのお話 - 住みたい習志野
第20回
習志野歴史散歩:国立博物館の「小倉コレクション」、かつては習志野市にあった - 住みたい習志野

習志野歴史散歩(番外編):習志野市に郷土資料館はないけれど… - 住みたい習志野

習志野歴史散歩(番外編) 習志野市に郷土資料館はないけれど…(その2) - 住みたい習志野

習志野歴史散歩(番外編) 習志野市に郷土資料館はないけれど…(その3) - 住みたい習志野

習志野歴史散歩(番外編)習志野市に郷土資料館はないけれど…(その4) - 住みたい習志野

 

 

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