(毎日新聞の記事より)

「地域社会で育つ」模索 開業予定の児童養護施設、新たな試み

 親と離れて暮らす子どもの受け皿として、県は里親やファミリーホームへの委託を推進しているが、一方で児童養護施設は国の指針に基づいて小規模化を進めている。しかし、関係者らからは受け皿不足につながるのではないかとの懸念の声も上がる。

 こういった懸念を払拭(ふっしょく)するため、県は2024年度までに民間児童養護施設を2施設設置することにし、公募した。それに手を挙げたのが社会福祉法人「福祉楽団」(千葉市美浜区)だ。

 同法人は、習志野市実籾本郷の高校や公園に囲まれた約6000平方メートルの敷地に24年秋、児童養護施設「実籾パークサイドハウス」を開業させる予定。建設現場の一角にある仮設の建設事務所では1月、同法人の飯田大輔理事長(46)とソフトウエア開発会社「サイボウズ」(東京都)の担当者が、施設内に設置予定の「誰でも使えるバスケットコート」について熱い議論を交わしていた。

 

 同施設の定員は36人。これに加えて、いずれも定員6人の一時保護施設と短期入所施設を整備する予定。同じ敷地内には高齢者のグループホームや、地域住民らが自由に行き交うことができるなど、全国的にあまり見られない工夫を施す。

 

(福祉新聞より)