「宮古島フィールドワーク」に行きました

 

テーマは「南西諸島の軍事化」

2月26日から3月1日に宮古島に“遠征”してきました。

 

昨年(2023年)8月に予定していたフィールドワークでしたが台風直撃で空港が閉鎖となり、延期していました。テーマは「南西諸島の軍事化」です。

強風で少し揺れる飛行機で2月26日午後3時30分に無事宮古島空港に到着しました。この日はホテルにチェックインして大学同期のIくんを待ちました。旅行者が多いので夕飯に苦労すると聞いていたため、居酒屋を予約して“難民化”せずに済みました。同行のIくんは食事制限(タンパク質)があるのですが、アグー豚のしゃぶしゃぶと島酒をおいしくいただきました。

 

宮古南静園とハンセン病歴史資料館、池間島の湿地

27日はまず、国立療養所宮古南静園(ハンセン病療養所)のハンセン病歴史資料館を見学しました。

 

ボランティアの方の熱心な案内で改めてハンセン病患者やその家族への差別について認識しました。その後、西平安名崎にあるアメリカのスクールバスを改造した「ハリーズ・シュリンプ・トラック」で海風に吹かれながらランチをして、池間大橋を渡って池間島の湿地を見に行きました。

 

 

ここもかつてはハンセン病患者の村の隔離場所だったそうです。今は渡り鳥の中継地でバードウォッチングを楽しむ人が何人かいました。

 

雪塩ミュージアム

「雪塩ミュージアム」は1994年に設立されたParadisePlan(楽園計画) の海塩製造の会社の施設です。宮古島には川がなく、島は琉球石灰岩でできていて、沖縄島のような海への土砂流入がないため、きれいな海水を得ることができるので海塩製造に適しています。地元資本の企業による塩づくりは地元経済を支える柱の一つにもなっているようです。

 

 

この日は夕方からの「自衛隊いらない」街頭宣伝に参加したかったのですが、同行のIくんが場所を間違えて参加できなかったのが残念でした。

 

下地島空港

3日目の午前中は下地島にある「みやこ下地島空港」に行ってみました。伊良部島に渡り、さらに川のような細い海峡を下地島に渡ります。空港は新しくきれいですが1日に数便のLCCが発着するローカル空港です。なぜかターミナルからは滑走路も飛行機も見えない不思議な空港です。

昼食は伊良部島の「かめ」という食堂で「伊良部そば」をいただきました。

午後は、宮古島市総合博物館を見学しました。コンパクトな博物館で宮古島を理解するには最適です。

 

その後、平良港そばの公設市場に行きました。那覇の市場のような規模ではなくこじんまりとした市場で、野菜とお土産を売っていました。夕方までチョッとホテルで休んでからホテルの隣の居酒屋に行ったのですが、何ということでしょう朝はあった入店用のスロープがありません。道路工事をやっていたトラックに轢かれてしまったというので入店できず“難民”となりましたが、ホテル前の島料理の看板を掲げた居酒屋に入店できました。ここで飲んだ“宮古ジン”がとてもおいしく、帰ってから注文しました。

陸上自衛隊駐屯地

 

4日目は、現地のピースアクション実行委員会の清水早子さんの案内で陸上自衛隊駐屯地正門前の「ミサイル基地反対木曜行動」に参加しました。

 

 

正門には小銃を肩にした自衛隊員が立っていて不気味です。宮古島の自衛隊基地で小銃をもって番をする自衛隊員は他の基地では見られませんでした。この基地にはPAC3を積んだトラックがたくさん配備され、頻繁に出入りしていました。ニュースではPAC3部隊は縮小すると報道されていましたが、そういう気配は感じられませんでした。何しろ住民への説明はなく、住民との約束も守らないと現地の方は怒っていました。

 

伊良部島の海上保安庁基地

ミサイル基地の次には伊良部島の海上保安庁基地を見に行きました。かつては数隻の配備だった巡視船が、機関砲を設置して12隻配備されています。すぐそばの渡口の浜というきれいなビーチでは海上自衛隊上陸部隊の上陸訓練が行われているということでした。

(2022年7月に起きた伊良部島の海上保安庁基地誤射事件)

 

伊良部大橋のそばにはヒルトンリゾート宮古島やブルーオーシャンリゾートなど真新しい高級ホテルが建設されています。“高級”と言っても1泊30000円程度なので利用しやすい設定のようです。

ランチは佐良浜漁港の「おーばんまい食堂」で宮古そばをいただきました。

 

陸上自衛隊保良訓練場

午後は島北部の陸上自衛隊保良訓練場に向かいました。門番は民間のガードマンでしたが、自衛隊車両が頻繁に出入りしていました。ここは“訓練場”ということですが、どう利用しているのかは不明ということでした。バブルがはじけて潰れたゴルフ場を国が買収して基地にしたものです。

 

 

宮古上布をできれば購入したいということで、宮古島市伝統工芸品センターで素晴らしい宮古上布を見て古布を購入しました。夜は「島おでん・たから」という人気の居酒屋に行きました。島おでんには大きな“てびち”(豚足)が入っていて驚きました。

ボクは宮古そばの焼きそば(ケチャップ味)をお願いしました。どちらもボリュームがあって満腹でした。

3月1日は宮古島空港の沖縄ローカルのファストフードチェーン“A&W”で早い昼食をとってから全日空便で羽田に帰りました。(近)

 

(編集部より)

Narashino Geography の過去の記事は以下でご覧になれます。

 

 

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