(今回記事、着物は出てきません。悪しからず・・・)
3月3日(土)、お天気が良いので大分県日田市に出かけました。
日田は着物が似合う町ですが、時間が無かったので洋服で。ああ残念。
日田は戦国時代末期に城下町として開かれ、永い間「天領日田」と呼ばれ栄えた町です。
その中でも、豆田町は古い町屋がそのまま残され、「九州の小京都」と言われるレトロな街並みが魅力。
そして豆田町は、おひなさまで有名な町でもあります。
天領だけに旧家・名家が多かった町。
そこにお輿入れした女性たちがお嫁入り道具として持ってきたひな人形が何代もの間受け継がれ、今ではそれぞれの家でお座敷いっぱいになるほど。

「タマゴに目鼻」と言われる小さなお顔立ちの雅(みやび)なお人形もあれば、
当時大変珍しかったであろう天平雛や、中国やオランダの土産のお人形。
明治、大正、昭和のお嬢様たちが自分の着物の余りを縫って着せてかわいがっていたのがうかがえます。


一方、これも九州独特の雛飾りである「おきあげ雛」。
紙人形に綿を入れて布を張り、竹串を刺したもの。

一応二次元なんですが、綿のふくらみで3D感覚。
歌舞伎や伝奇物語を題材にした、こちらは庶民のお雛様です。
宮中の内裏を模したお雛様とはちょっと違う、ダイナミックなお人形たち。
高価なお雛様に縁の無かった人々が工夫をこらして作ったものは、今ではかけがえのない伝統文化です。
ところで、着物を愛する皆さんの家にはひな人形はありますか?
幼い頃、私の家は経済的に恵まれている方ではなかったので、お友達の家で五段、七段といったひな壇を眺め、甘酒やひなあられをふるまわれるとずいぶんうらやましく感じたものです。
そんな私を慰めようと、手先の器用な伯母が千代紙で男雛・女雛を作ってくれたっけ。いい思い出です。
そんな素地があったからか、「結婚して娘を産んだら、その子のためにひな祭りをしてあげたい」と思ったものでした。
甘酒とちらし寿司を作り、娘には晴れやかな着物を着せて。お部屋には桃の花。
残念ながら子供にも恵まれませんでしたのでその夢はかないませんでしたが、それでもひな祭りに対する憧れは今も変わらず。
女の子が女の子であることを心から喜び楽しむ、華やかな日。
ニッポンの女の子が皆、健やかに美しくありますよう。
女子気分でひなあられでもいただこうと思ったのに、温泉街によくある大ぶりな「焼きせんべい」をバリボリ。
雅(みやび)の道は遠い。
