雨が降るのを覚悟してポリの着物を用意していたのですが
何とか持ちこたえそうな天気を見て急きょ絹ものに変更。

竪絽の蛍暈しの小紋に絽綴れの帯で。


左から舞利さん、puririnさん、私、うみさん、Y子さん。
いつもながら皆さん素敵な着姿。
この日は松本白鴎さん、松本幸四郎さんの襲名披露公演です。



初々しい染五郎さんのお目見えは残念ながら無いものの、親子二代の襲名披露は華々しくおめでたいものですね。
夜の部の演目は
「俊寛」
「魚屋宗五郎」
「春興鏡獅子」
白鴎さんの酔った演技が見事で可愛くも面白い宗五郎、
麗しきお女中と勇壮な獅子の二役が見事な幸四郎さん。
どちらも本当に素晴らしいのですが、
やはり私は昔から大好きな仁左衛門おじさまの俊寛に釘付け・・・人間の執着、葛藤、心の奥の弱さが胸を締め付けられるほどの鬼気迫る演技で示されます。何度見ても良いなあ。
歌舞伎を堪能した後の懇親会。
特別に片岡孝太郎さんがお立ち寄りです。
「俊寛」の千鳥。この方が演じる無垢で愛らしい鄙(ひな)の乙女の魅力なしには成り立たないお芝居です。
孝太郎さんによれば、亡き勘三郎さんの指南であの「千鳥」は出来上がったのだそう。
洗練されていない純朴さをどう表すか。何度もダメ出しされたのだとか。
手の指を揃えるのが定石の女形、でも千鳥の演技は指を開いて素朴な海女らしくしたのだそうです。細部にわたる真剣な研究があってこその演技なのですね。
表から見るだけではわからない貴重なお話をたくさん伺うことができました。
その後は写真撮影会サイン会。

福岡ではめったに近くでお目にかかれない高名な方なので写真やサインを嬉しいと感じる方はきっと多いと思いますし、主催元も我々のためにわざわざファンサービスタイムを設けてくださったのだと思うのですが、
私はできればそれよりも上述のようなお話をもっとたくさん聞きたかったかも・・・。
プロフェッショナルがどうやってプロたり得ているのか、我々が気付かない陰の苦労はいかほどか。写真よりもサインよりもそちらの方に興味があります。
ともあれ、こうした機会を設けていただいてもっと歌舞伎を面白く感じましたし、もっと着物を着て出かけようという気持ちになりました。
これから夏。浴衣や夏着物の季節ですね。
昨年の夏は骨折して着物から遠ざかっていましたので、今年はたくさん着ようと思います。