由依:「これ、理佐のでしょ?」
桜色の日記帳の上に、
ひらひらと桜の花びらが舞い降りる。
理佐:「えっ、あっ…」
「ありがとう。」
「これ…見たの?」
由依:「うん、ちょっとだけ。」
「桜の花言葉のページ」
理佐:「あぁ…」
「他は?他は見てない?」
由依:「見てないよ?」
「ごめんね、勝手に中見ちゃって。」
理佐:「う、ううん。」
「他見てないなら…うん、大丈夫」
分かりやすく慌てる理佐。
…私の予感は、
あながち間違いではないのかもしれない。
由依:「理佐…ここにいたんだね」
理佐:「うん、」
由依:「よかった…」
理佐:「…えっ?」
由依:「本当にいなくなっちゃったのかと思った…」
理佐:「ふふっ、今ここにいるよ?(笑)」
由依:「うん(笑)」
「また会えてうれしい。」
理佐:「私も…嬉しいよ。」
理佐の声は少し、
弱々しい気がしたけど、
その言葉に嘘はない。
それが分かっただけで十分。
🌸🌸🌸
理佐:「あのね、由依、」
「聞いてほしいことがあって。」
…
由依:「えっ、、」
🌸🌸🌸
桜並木の下をゆっくり並んで歩く私たち。
由依:「せめてもう少し、
もう少しだけ満開でいてくれたらな…」
理佐:「…ん?」
由依:「桜が散らなければ」
「私たちまだ一緒にいられたのかもなって。」
理佐:「そうかもしれないね~」
「…桜のやつめ!!」
由依:「桜に八つ当たりしてる(笑)」
理佐:「…もう行かなきゃ。」
由依:「行っちゃうの…?」
理佐:「うん、」
「本当に…本当に楽しかった」
「幸せだった」
「ありがとう、由依。」
理佐が抱きついてくる。
由依:「私の方こそ。」
「たくさんありがとうっ、」
理佐:「由依」
「大好きだよ。」
抱きついた状態のまま、
私の肩のあたりでそう呟く理佐。
理佐から好きって言葉を聞いたのは
多分初めてじゃないかな。
その「好き」は、
もちろん私に向けてでもあっただろうけど
なんか、
終わりを噛みしめている
そんな気もしたんだ。
由依:「私も。」
「理佐のこと、」
きっと、
顔は見えないけど
お互い泣いてるんだろうな。
好きな人の前で
泣き顔は見せたくないって
言ったもんね。
抱き合う私たちの周りを
桜の花びらはいつまでも
散っていった。
由依:「ずっと大好きだよ。」
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純玲のつぶやき
「桜の散る頃」最終回でした!🌸
ここまでお付き合いくださった皆さん、
どうでしたか~?
読み終わって少しモヤモヤしてたり…?
モヤモヤした皆さんは
これからも純玲の投稿待っていて
いただけると嬉しいな~なんてなんて
一週間お疲れさまでした!
よく頑張りましたね(誰)
皆さんほんとうに偉いです!!
今日はたっくさん休みましょうね~
ではでは。またね