理佐:「ん~!!着いた~!!」
由依:「やっと着いたね~」
理佐:「思ってたより遠かったなぁ」
由依:「うん、ちょっと(笑)」
理佐:「まぁ移動時間でたっくさん喋れたから!」
「全然 苦じゃなかったけどね~」
理佐ちゃんは確かにデート行こうって言ってたけど、
まさか本当にデートだとは思わなかった。
ん、
正しくはデートのフリ?
理佐:「あ!あっちじゃない?」
由依:「ほんとだ」
理佐:「行こ行こ!」
由依:「あっ…」
理佐ちゃんに手を握られた。
思ったより大きなその手で
私の手がすっぽりと包まれる。
…やばい、心臓もたない、
理佐:「今日、かわいい服着てるね」
「髪の毛も巻いてる~!」
由依:「あ、ありがとう、、//」
気づいてくれた…
フリだとはいえ、デートだと言われて
少し張り切ってしまって。
いつもより時間をたくさんかけて
準備してきたんだ。
”理佐ちゃんも、”
…そう、言いたかったんだけど
私にはハードルが高かった。
可愛いね
お洒落だね
すごく似合ってる
心の中では
いろんな言葉が駆け巡っていた
…んです、理佐ちゃん、、
理佐:「うわぁ~綺麗…」
由依:「わぁ…!」
理佐ちゃんが最終的に提案してくれたのは
水族館でも遊園地でもなかった。
まだひんやりとした空気が残る中、
人知れず満開に咲き誇る桜の花。
それはもう
美しくて、儚くて。
理佐:「来れてよかった…」
由依:「私も。」
「寒いのに桜って不思議かも、」
理佐:「早咲きの桜だもんね~」
由依:「河津桜?だっけ」
理佐:「そう!それ!」
「あっねぇねぇ、」
「河津桜の花言葉知ってる?」
由依:「え~何?」
理佐:「えっとね、」
理佐ちゃんはバッグの中から
桜色の小さなノートを取り出す。
理佐:「”思いを託します”」
「だって!」
由依:「思いを託す…」
理佐:「皆さんの想いを花びらに託して届けますよ~ってことかな」
由依:「そう…なのかな」
理佐:「花言葉の深読みしすぎ?(笑)」
由依:「意味が飛躍した感じもする(笑)」
「でもロマンチックで好きだよ~」
理佐:「本当!?」
「じゃあそういうことにしておこーっと!(笑)」
由依:「うん(笑)」
理佐:「じゃあ、
私も思いを託しますよ~」
理佐ちゃんはそういうと
手を合わせて
お願い事をするみたいに。
理佐:「…」
何かをつぶやいていたけれど
聞き取れなかった。
理佐ちゃんの横顔に見惚れてしまう。
出会ったときから
本当に桜のような人だって
思っていた。
綺麗で、
でも自分の芯をしっかり持った人で
なんとなくだけど
儚さもある…
なんというか、
触れたら消えてしまいそうな。
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純玲のつぶやき
こんばんは~
皆さん今年はお花見しましたか?
私が住んでいるところは
いまだ桜の花が残っている木もありまして、
今日の強風に吹かれたのか、帰り道に
花びらが敷き詰められておりました🌸
わぁ!桜桜!!って気持ちももちろん、
あぁもうすぐで春が終わってしまうんだなと
ちょっと寂しい気持ちにもなりました
ん~でも、
桜は儚いからこそ美しいのかもなぁ
そんなこんなで。
読んでくださりありがとうございました