普通のおばさんの読書記録です。
朝の更新のものと合わせて読んでもらうとわかることもあるかもしれませんがおまかせいたします。
ある元炭鉱があった街の様々な怪異の話が詰まった短編集でした。
炭鉱の町というのは昭和の時代には色んな場所にあったんですよね。今は閉山しているでしょうが。
軍艦島とかは廃墟としても人気があるとか、なんとも言えない良さとともに怖さもあります。
この怖い話は、基本的にひっそりと日常の中に残った黒い染みみたいなものが多いです。
軒下にいる鬼。会議室をしめるとうめき声。
井戸の中から聞こえる声。箪笥から出てくるなにか。などといった具合に。
どれもお祓いなどで対応できず、ちょっとした気休めの対応しながら、でも削られていくようなことが起こるといった具合です。
私の実家の近くもあちこちに祠があってなにかあった場所なのでしょう。
実家は二階の物置の窓をあけておくと足音がします。
そんなことも思い出した1冊でした。
救いはないですがなんとなく読ませる力がある本でした。