酷いです。


いきなり「薬局では薬剤料以外にお金を取られているって知ってますか?」ってなんなんです?

なかなか一般の人にはわかってもらえないのですが、わたしたち薬剤師は処方せんに書かれているとおりに薬をそろえて患者さんに渡してるだけじゃないのです。 薬剤師にしか出来ない事だっていっぱいやってるのですが、それが見えないんですよね。
番組では、薬歴は自分で管理するから「薬歴管理料」をとるなってゴネて得意げに管理料が0になった領収書を見せてましたが、いったいどーやって管理するっちゅうんですか? 管理料とらなかった薬局も薬局ですが・・・

よく「いつものお薬ですね。」って言って決まった薬を数えて渡すだけでなんで金をとる?なんていわれますが、その「いつものお薬」って医師や薬剤師しか扱えない、ある意味危険なお薬なんです。 ちゃんと「いつ」「誰に」「どれだけの量」渡したかしっかり記録しておかなければ、とてもじゃないけど責任もって患者さんに渡せません。 管理されるのが嫌なら医者にかからず市販の薬で済ませてくださいって言いたいです。
薬剤師の仕事ってなかなか日の目をみないんです。 薬剤師にしか出来ない事っていいましたが、その一つに処方せんのチェックがあります。 医者も人の子、たま~に間違えることもあれば、今は入力は事務さんがやることも多く入力の間違いだってあります。 そんなときは、病院に確認して正しい処方を聞きます。 そんな間違い100枚の処方せんに1枚あるかないかですが、その間違いをみつけるためにすべての処方せんをチェックしてるのです。 薬の名前は正しいか?用量、用法はまちがっていないか?以前その薬でのアレルギーはなかったか?他にのんでいる薬との併用は大丈夫か? 百に一つ、千に一つの間違い探しに費やしている時間や苦労って間違いがない時には見えないもんです。
その上、そんなふうにして間違いを見つけても患者さんの前で「あなたの先生、処方間違えていましたよ。」なんて得意げに言う訳にもいきません。


そういった処方せんのチェックに関していえば、処方せんを見ただけで間違いに気づくこともあれば、患者さんとの会話のなかで気づくこともあります。
「医者でもないのに薬剤師に病状についてあれこれ聞かれたくないし薬の説明なんていらない。」って苦言もよく耳にするのですが、自分の為を思うなら薬局では自分の病状についてなるべく詳しく話したほうがいいですよ。
以前、風邪薬が出ていてそれに胃薬が追加になった患者さんがいまして、風邪薬は胃を荒らすので胃薬が出るのは良くある事で処方的にはなんの問題もありませんでした。 でも患者さんが「ひどく痰がからむんですよ。」っておっしゃったのです。 実は痰を切る薬と良く似た名前の胃薬がまちがえて書かれていたのです。 まぁ、胃薬と痰を切る薬ならまちがってても命に別状ないですが、中には間違えたら命に関わるような薬でも似た名前の薬はあります。 これでも薬剤師にはなにも言わず説明も聞かず薬だけ受け取りたいですか?
薬剤師の仕事って患者さんからは見え難いもんですね~。 医師や看護師に比べるとホント存在感ないですから。(とほほ) 実はわたしの父親も薬剤師だったんですが、子どもの頃「働くお父さん」ってテーマで絵を描く事があって「何描いたらいいんだ??」って思いましたもん。(おぃ)
薬剤師も結構がんばってるんだってわかってもらいたいデス。
