真冬なのに足元が温かい | 「住みごこち交換ブログ」

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エコ、健康志向、断熱気密住宅に関心のある方へ。リアルな実体験、住みごこちの第一人者の考え方が楽しく学べます。山口県在住のスギちゃんがソーラーサーキット工法の家に住む中での疑問、この家の上手な活用方法など住環境アドバイザーの上郡清政さんと交換日記するブログ。

12月22日

早朝外気温も5℃を切るなどいよいよ真冬本番といった気候になってきました。

一乗建設さん仕様の「ソーラーサーキットの家」の実力発揮の季節です。


先日、女房が「足元が暖かいよね」と何気なく言っていました。

幼稚園に勤務していますが、一部の部屋は床暖房なのだそうですが、他の部屋は冷たい床。

一日中、その部屋にいるわけではなく、これではある意味床の「ヒートショック」状態になってしまいます。


この家に居住して丸二年になります。

一階の床は全て桜の木の無垢材をそのまま使用しています。

最初は天然系の塗料を表面に塗ることも考えたのですが、どうせならと何も塗らない無垢材にしました。

一部、和室がありそこは本畳です。

この桜の無垢材が冬でも冷たくならない。

逆に温かい触感を維持しています。

別に床暖房とかしているわけではないのですが不思議です。


休日、一日中、家にいる時があるのですが、そのようなときには、私ははだしのまま過ごします。

それが自然と可能になる。

玄関の砂をとるため掃除していたとき、何気なく、玄関床のタイルを触ってみましたが冷たくありませんでした。

家全体が温かいということはこういうことなのだと実感しました。


上郡さんは特に床下、基礎の蓄熱性能、断熱にこだわられているようですが、何故、床暖房がないのに、温かいのでしょうか。

そのあたりの原理について、基本的なところから改めて教えて下さい。



【上郡氏の回答】

日本人は「もったいない」という考え方はありますが、特に家に於いては、「熱を蓄える、熱を長くそこに留める」という考え方は無かったと思います。


私は家づくりの基本に、そこにある熱を一滴も無駄にしないという考えを持っています。

「もったいない」をここに発揮させるのです。

それは省エネにも繋がり、さらに住み心地にも繋がります。


またその一番の効果が基礎・床下にあります。

でも、ここに気づいている人は少ないでしょう。


基礎が湿気ないこと。

熱を抱えるコンクリートの厚み。

頑丈さ。

これらが主な仕掛けです。


業者の中には基礎に、電気ヒーターを埋め込んだり、湯を通す人もあります。

しかし私は地熱と、夏場の熱を最大限活かすことを考えました。


夏場、床下は26℃ほどになります。

夏場は涼しく感じるその26℃も、寒さに向かっては熱源に活用できます。

ですからこの熱をこぼさないように、出来るだけ多く残していく方法が大事なのです。


それが出来るのも、この基礎からの完全外断熱工法と、湿気にくくする少しのこだわりと、さらにこの家の使い方が大事なのです。


難しいようですが、年間室温20℃~28℃。

湿度40%~60%を保つことに気を付ければいいのです。


私はこの家の使い方のマニアルもつくりました。

それをより上手に使っていただくことを願ってお届けしています。


人は足元が暖かければ、室温が多少低めでも十分暖かさを得られます。

そして先ほどの効果も得られます。


省エネとは、実はこういったところから始めるべきではないでしょうか?


上郡清政より