蓮池薫さんとお会いして。。 | 曽根純恵オフィシャルブログ「心地よいひととき」Powered by Ameba

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伊勢志摩サミット後に、
アメリカのオバマ大統領が現職大統領として初めて被爆地広島で訪れ、
素晴らしいスピーチをし、本当に歴史的な一日となりました。
次は、「 北朝鮮に拉致された方々が帰国する。。 」
そんな歴史的な日が待たれます。



先日、中央大学流山白門会が主催した北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さんの講演会で、司会をさせて頂きました。
蓮池さんは中大法学部3年生の時に地元新潟県柏崎の海辺で北朝鮮に拉致され、
24年間北朝鮮で生活をし、
2002年9月の小泉総理の日朝首脳会談を経て、10月に帰国されています。
あれから14年の月日が流れましたが、
講演会には800人を超える大勢の方がお集まり下さり、
いまだ人々の関心の高さを伺うことができました。

現在、北朝鮮はミサイル発射を繰り返し、核開発の継続を主張していて、
北朝鮮が日本人拉致被害者らの再調査を約束した日朝合意の発表から
先月の29日で2年が経ったものの、
北朝鮮は、日本の制裁強化に反発して、今年の2月に再調査の全面中止を宣言。
日本側は再調査の再開を求めていますが、拉致問題の進展はいっこうにみられません。

私が北朝鮮の拉致のことを知ったのは、中大の入学式の時です。
校舎の柱に、蓮池さんのことが書かれた、色褪せたポスターが貼ってあるのをみつけ、
先輩でこんな方がいるのだと、ショックを受けました。
卒業後、ニュース専門チャンネルTBSニュースバードでキャスターをしていて、
「ニュースの視点」というコーナーで拉致問題を取り上げたことをきっかけに、
日比谷公会堂で開かれた拉致被害者家族会の決起集会に足を運んだりしていました。
みなさんも自分の家族のことのように心配になって、ずっと見守られてこられたのではないでしょうか。
あのころ、まさか直にお話を伺うことができるとは思ってもみなかったので、
今回お会いできたことは本当に感慨深かったですし、少しでもお役にたちたいという思いでいっぱいでした。
実際にお会いした蓮池さんは、温かく、穏やか。知的でユーモアもある方で、
講演会後の懇親会ではリラックスした雰囲気の中、
一緒に写真を撮って頂きました。

しかし、講演の時に発せられる言葉は大きく、力強く、
体験したものだからこそ発せられる訴える力がみなぎっていた。

蓮池さんは
「 北朝鮮によって運命を翻弄され、
自由や家族との絆を奪われ、選択することもできず、夢をもつことができなかった」と
話ていて、、
想像を絶する、壮絶な人生を歩まれてきたのだろうと改めて思いました。
また「 拉致被害者家族の方も高齢になられているし、時間がない。。
北朝鮮に残ってる人もいまどんな気持ちで過ごしているのか。。」と心配されていて、
「拉致被害者がただ帰国するのではなく、帰国してもなお人生を楽しめる体力がある年齢であるよう」早期解決の必要性を訴えていました。

最近の北朝鮮事情はどうなのでしょうか。。
中国の4月の北朝鮮からの貿易輸入額は19%減となっていました。
北朝鮮の貿易の9割は中国に対するもので、4月5日からの北朝鮮への経済制裁がきいてきているのではないかという見方もできるようです。
石炭の輸入額は急減したとはいえ、禁輸対象の鉄鉱石は輸入量が増えていることから、
抜け道も指摘されていますが、禁輸前の駆け込みという見方もでき、
5月以降の統計が今後の北朝鮮を占う上での重要なヒントになるようです。
アメリカも金融制裁を強化しているので、
今後、さらに制裁がきいてくると、
焦りから何か事態が進展する可能性も考えられます。

経済というのは平和をもたらす手段に使われたりしますが、
時に制裁により追い詰めてしまって、逆に事態をこじれさせてしまう側面も持ち、
期待と危うさのどちらも秘めています。。
だからこそ、蓮池さんは、
「 日本政府は拉致の調査ではなく、強い返還要求を行い、
北朝鮮を動かすような見返りも考慮して、交渉にあたってほしい。 」とも
おっしゃっていました。

現在、新潟産業大学准教授でいらっしゃり、講演活動も行っている蓮池さん。
家族とともに日本に戻れて本当に良かったと感じました。。黄色い花

北朝鮮に拉致された人全てが、1日も早く帰国されることを心から願います。虹
みなさんで、粘り強く訴えていきたいです。キラキラ