【1624】コロナ私見#575(お粗末な専門家分析)

 

専門家委員会の総括レポートで分析らしきものは、県人口と死者の相関関係のみです。

 

(報告書から)

3)都道府県別の人口あたりの死亡者数

図 4 に第 1-5 波および第 6 波から第 8 波の人口と人口あたりの死亡者数の相関を示してある。第 1-5 波では、人口の多い自治体の方で人口あたりの死亡者が多く、人口の少ない 自治体では人口あたりの死亡者数は低く抑えられていた。第 6 波ではその傾向は縮小した ものの、まだ人口の多い自治体の方が人口あたりの死亡者は多かった。これに対して第 7 波 では人口による死亡者の違いはほとんど見られなくなり、第 8 波ではむしろ人口の少ない 自治体で人口あたりの死亡者が多かった。このことは、第 5 波までは流行の制御ができて いた人口の少ない自治体でも、第 6 波以降は伝播性の高いオミクロンが流行の主体となり 流行の制御が困難になり、さらに対策が緩和されたことで、感染者とともに死亡者が増加したと考えられる。人口の少ない地域では一般に高齢化率も高い傾向にあり、そのような地域 にも流行が波及したことも、全国の死亡者数を押し上げることにつながった可能性がある。

 

 

 

私が見ても、確かに、感染者も第七波から大都市と地方が逆転しています。

 

 

 

県の差がものすごくあることは私も最初から気が付いており、その理由がわからずに悩んでいました。下記は第五波の感染者と県人口の相関です。綺麗に相関がありますが、その理由がわからず、また沖縄は大きく外れています。これが謎でした。委員会の言うように、人口が少ないほど感染が防げる理由があるとは思えません。

 

しかしこれを若者の比率で表してみると沖縄、東京、秋田が線に乗ってきました。細胞が元気でウイルスが増殖しやすく、行動も活発な若者が感染を広げていると考えると説明がついたのです。その意味では人流は関係あったと言えると思いますが、繁華街の局地的なものではなく人口構成比のような大きな生物学的レベルの話です。通勤、通学等の社会的行動で広がるのだと思います。人混みでのマスクなどで防げるようなものではありません。どの波も、緊急事態宣言などの行動規制など関係なく、どの県も同じ形を描いて拡大、収束したのです。

 

 

更に、今までの累積感染者を見ると、最初県による極端な差があったのが、波が来るたびに差が縮まり、最後は同じ値に収束するようです。これこそ、ある程度以上の人がかかると感染が終息する集団免疫の現象そのもののようです。大都会は早くそれに到達したため、感染者が減ったが、地方は遅れて増加しているため逆転現象が起きたと考えられます。佐賀は東京に追いつきました。

 

 

全県のデータです。当初は100倍くらいあった差が2倍にまで縮まりました。各県とも集団免疫がほぼ得られるところまで来たのです。

 

累積感染者の若者割合相関の経時変化です。今は殆どフラットになりました。

 

この関係は国の間でも見られます。イギリスは早くに感染者がピークを迎え、日本との逆転現象が見られました。日本は半年遅れているのです。

 

 

 

 

累積でも日本は英国に追いついて、遅れて終息を迎えつつあります。

 

こんな分析を集団免疫を熟知している筈の感染症専門家が何故しないのでしょうか?まだ大規模な九波の到来を言って脅かしているのです。冒頭の彼らの分析は分析でも何でもなく、単なるコメントです。冒頭の文章で、地方では感染者の制御ができていたとの記述がありますが、そんな事実はありません。緊急事態宣言も何の効果もありませんでした。感染はもっと大きなレベルの自然現象なのです。彼らの意見は単なる憶測、コメントです。感染学者として無能か、もしくはわかっていて黙っているとしか思えません。それなら犯罪です。全く門外漢の私でも、ここまで分析、考察できるのです。

 

追加

 

今後の見込みの報告書文書です。

(報告書より)

国内でもいずれは英国と同様に流行規模は縮小していくことが予想されるが、まだ国内 では自然感染の罹患率が低いことを考慮すると第 9 波の流行は、第 8 波より大きな規模の流行になる可能性も残されている。日本において、波ごとに流行規模が拡大する局面を脱し、いつになれば英国のような減衰振動とも言える流行状態に推移するのかははっきりとはわからない。おそらく、緩和後の人と人の接触率の下、人口内で高齢者を含めて十分に感染が 行き渡った状態になった後から起こり始めるものと考えられる。その際、ピークの高さが次 第に減衰しながら起こる流行においては、変異株や亜系統への置き換わりは継続的に見られるものの複数の亜系統が共存しつつ、1 人ひとりが再感染を繰り返すような伝播動態のサ イクルに到達するものと推測される。日本では、第 8 波まで未だ流行規模は増大する方向で推移しており、高齢者の自然感染の罹患率が年齢群別人口の半数未満であるという血清 疫学調査の結果も加味すると、そのような減衰のサイクルに入ったとは考えにくい。その中で個人レベルの感染対策にも緩和が起こりつつあり、実効再生産数の決定要因のひとつで ある接触頻度が高くなることを踏まえると、減衰振動に推移するのは第 9 波に起こるよりもそれ以降に起こる可能性の方が高いと考えられる。

 

日本が英国のように減衰振動モードになるかはわからず、第九波は第八波より大きい可能性が高いと、相変わらず脅すのに懸命です。

 

 

 

私の見解です。大都市圏では既に減衰モードに入っています。

 

 

 

地方では遅れており、まだ増加基調です。

 

 

 

しかし、累積では都会と地方の差がどんどん縮まっています。追いつきつつあるのです。都会地がコーナーを回ったのが見える位置にいる地方も間もなくコーナーを回る筈です。

どちらが正しいか結果を見ましょう。