2022.夏山での出会い | おかよきろく

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生きる事、すべてが繋がっている。大好きな山のこと、忘れそうになることを記録していきます。

私は、山で過ごす事が、たまらなく好きで、

毎年夏は、北アルプスを中心に、遠征登山⛰を

楽しんでいます。

2022年の夏、コロナで期間が空いてましたが

自分が死ぬまでには、絶対行きたい‼️

と思っていた北アルプス、雲の平へ行く事を決め、

メンバーを募りました。

 

雲の平へは、富山の折立から、岐阜の新穂高温泉ゴール。

6日間かけて縦走と予定を決めたので、この日数を休める人しか行けません。

結局、大学時代からの親友Y。

zoomの勉強会で知り合ったPさん。の3名で行くことに。

 

親友は、燕岳、富士山、中央アルプス、他県外の山など一緒に登ってくれて、一応、少し慣れてはいる。

ただ、体力はない、スタミナもないw

Pさんは、北海道の山に一度登った事がある人。

だけれど、一般的な体力、スタミナはあった。

リアルで初対面ではあったけれど、全然思っていた感じと違って、びっくりしました😂それも、ストレートに伝えながらw

 

そんなことを、笑いながら、3人での山行が始まりました。

一日目、駅前のホテルを出、目の前のバス停から出発。

折立から登山開始。雨が午後から降るとのことで、皆さん急いでいました。

私たちはスローだったので、途中から、雨に濡れながら進むことになりました。

雨はそんなに強くないけど、やはり、濡れると身体が冷えて、めちゃくちゃ寒いし、雨が顔から伝って、濡れないように、前かがみになり、そーゆー体勢になっていると気持ち的にも心折れそうになってきますw

 

なんで、毎回、こんな思いして登っているんだろう、私。。真顔

 

と思いながら、一歩一歩踏みしめていきます。

 

無になりながら、登っていました。

 

そうしたら、父の、アトリエの山道具を眺めて、かっこいいと思っている幼稚園くらいの小さい私が脳裏に浮かんできました。

 

ああ、、、あんな小さい時に、悔しくも、大嫌いだと思っていた父か。。。

父の登山道具、父を、かっこいいと実は思っていたのか。

 

それを追いかけているのか。

 

え、だから登ってるの?

きゃーはずかしい!!チューびっくりマーク

父を、追いかけていて、認めてもらいたいのか、私。

 

・・・

 

なんか、、

 

しばらくして

 

その、小さい頃の私を

愛おしく感じました、、、

 

 

嫌いだった父のこと

やっぱり、私、子どもなんだなぁ

 

大好きなんだ。。。

 

 

なんだかちょっと嬉しくなり

 

というのは、きっと

父が嫌いと思っているのは

どこかに罪悪感のようなものがあったんだと思う

 

気分が明るくなり

幸せな気分になった

山に登ることが、嬉しく思えました

やってきたことが肯定されたような。

 

長年のどす黒いものが、一瞬で晴れたような。。。笑

 

 

雨が強くなってきて、慌てて雨具を着ようと、

途中、ベンチを見つけ、同じく雨具を着だすおばさま1名に会う。

すんごく元気で、声が大きい爆  笑びっくりマークびっくりマークびっくりマーク

すごいインパクトでした(*^^*)

 

 

 これが、最初の出逢い

 

 

やっとのことで、太郎小屋に付きびしょびしょの全てを乾燥室へ干す。

やばいほど寒すぎて、そのまま乾燥室で脱ぎながら干した。

おパンツがPさんに見えようが、寒すぎてどうでもいいレベル。

とにかく濡れたものを脱いで、寒すぎてやばい!!

冷えが半端ない!!ネガティブ

乾いたものを着ないとと必死に脱いだ。

 

はぁ、、、汗うさぎ

身体が冷え切るまえに、なんとか服を着替えられた。。

 

一段落し、個室の部屋に行き、寝転ぶ。つ、疲れた。。。

 

 

ん???

無気力

なんか、おかしい。。。煽り

 

うう〜〜〜〜やばい〜〜〜〜

これは、吐きそう!!

立てないながらも、よろよろなんとかトイレに到着。

 

オエ〜〜〜〜

 

ふう。。。魂が抜ける

 

ひえーーーー

普通、モドしたら良くなるのに、

ぜんぜん良くならない。

そうこうしているうちに、夕飯の時間。

食べてないから、こうなってるんだ。

と、よろよろしながら席につくも、

 

む、むりーー

 

食べられない。

 

やばい!!!真顔

 

2人連れてきているのに!!

リーダー失格だぁ、、、

 

ドーン無気力

 

・・・

 

あまりきついのを見せないようにしていたけど、もう、限界

座ってられないレベルになり、諦めた

倒れるほうが心配かける。二人に告げて、慌てて部屋に戻る。

 

二人は、不安そうな顔していた、、驚き

何やってるんだよ、、わたしーー泣泣くうさぎ

二人の心配そうな顔を戻すため、早く良くなりたくて、太郎平小屋の山岳医の扉をたたく。

 

しーん。。

 

横から、入り口に待機していた山小屋の方が顔を出す。

 

えっ!!

今日は居ないの???そんなあーーー絶望

 

 

「あ、でも、山岳救助隊の方が居るので、一応、お部屋に行ってもらいますね、待っててください〜」

 

ほっ。。。キラキラお願い

 

と待ってると、なんて爽やかな〜〜〜

しかも、すんごい優しい〜〜〜(泣)泣くうさぎ愛

 

第二の出逢い

 

吉田さん登場ニコニコ

脱水ですね〜〜って。

自分もやったことあるからわかりますと、

自分の塩分タブレットや、ポカリの粉をたくさんくださって、

少しずつ飲めるように。

 

一緒に登ってる二人は、不安がマックス驚き

 

脱水なら、ちゃんと水分取れれば、

明日には絶対治る、と思う。。といいつつ・・・

 

自信はあるけど、こればかりは、

 わからない。。

ごめん、、、と、内心思う。

 

泣きたい気持ちを抑え

とにかく、水分と呼吸に気をつけて寝た。ふとん1ふとん3

 

夜になり、雨脚がかなり強くなってきて、

翌日の天気が大荒れになるとお知らせがあった。

 

雨が、ものすごく強ければ

先に進めない。私たちでは進んだら危険。

下山も、慣れない二人連れて無理やり降りてもな、、と

話をするも、それでも、降りると言い出すY。

 

グループの意見が食い違う。

 

朝になり、体調はすっかり良くなった。

外を眺めると

ガラスの窓に雨がすごい勢いで打ち付けている。

結構な大荒れの天気。

危ないからとYをなんとか説得し、下山を諦めてもらった。

 

ビショビショで下山して、いい思い出の残らなかった登山は、

また登ろうなんて気にならない。女子力の高いYは特に。

いい思い出にして終わりたい。

何より、滑って転んだり、骨折とか、なんかあったらと思うと、無理はしたくないし、危険。まだ1日目、焦って降りる必要もない。

 

一緒に老後も登りたいねと話していたのもあり、

どうやったらYとPさんに対して楽しくこの登山が終われるか、、とひたすら考えていた。

 

もう一泊を決めた私たちは、休憩室でカフェでも飲もうと吉田さんを誘う。

かっこいい山岳救助隊の吉田さんを囲んで、

楽しく色々お話聞いて過ごしたら、山小屋いいね!ってなる。

イコール=また、来たくなる!歩くひらめき電球

吉田さんは、快諾してくれた。

 

他にも、同じ判断をした方々がいて、その中に、あの、ベンチで会ったおば様もいた。

皆さんと色々吉田さんの話を聞きながら、各グループ、明日の山行予定を話だした。

 

私たちの番になり、私が下山の計画を話した。

私は、翌日から晴れが続くことを知り、下山するのが内心、正直悔しくてえーん、泣きそうだった。

 

やっと、やっと、来た、アルプス。

しかも、初めての長期。

こんなチャンスは、もう無いだろう。。

 

でも、一人でも下山したいと言われたら、、、

リーダーだ。自分の責任だ。

そうするしかない。

Yは、絶対譲らない。

私が、脱水になり、

怖くなっちゃったものね、、

そうじゃなくても、初日に濡れてしまったからなぁ。。

きっと心折れて、体力の自信がなくなって、これ以上先に進むのが怖くなったんだ、、

私の責任だ。しっかり水分とっておけば、、、泣くうさぎダウン

水分さえとっておけば。。。

 

私は、周りを気にしすぎていたため、自分の水分を取るのをわすれていた。ほんと、自分を呪いそうになった。

リーダー失格よ。。。えーん

これは、学びだったんだ。。えーん

勉強代。

 

そう、言い聞かせていた。

 

すると、

 

「そんなの、かわいそすぎる!!!」炎

 

あの、おばさま先輩の声だった

 

一瞬、空耳かと思った。

今思うと、天の声のようだったスター流れ星

 

「だって、あなた、九州から来たんでしょ?

山が、大好きなんでしょ?そしたら、あなたは、私と進んで、3人で下山、ここにいる誰かと一緒に下山してもらったらいいじゃない!」

 

えっっ?

「いるわよ!!」

 

ええ〜〜〜〜〜〜!!!!!ポーン

そんなのアリなんだろうか。

いや、ダメだろう。ネガティブ

私、リーダーだし。

責任あるし。

絶対、ダメだ。昇天

 

「大丈夫よ」

 

ええ〜〜〜〜!!!!ガーン

そんな、やり取りがあって、

私も、行きたい気持ちがあり、

そんなことは可能なのか、考え始めた。

 

ここは、まだ入口に近い、中まで入ってきてない、下山するだけだ。

いや、でも、、、あかんやろ・・・えーん

と、頭がぐるぐる( 𖦹-𖦹‎ )していた。

 

周りを見回してみるwすると、

 

 

第三の出会い

 

「明日、下山するよ」と、Mさんが言ったか、

おじ兄様が、おじM様を指さす。

おじMさまが、頷く。

 

「えーっと、、私で良かったら、下山一緒にしますよ?」

 

え、え、えーーーーー!!?飛び出すハート

 

「この人は、信頼できる、私の先輩です」

と、おじ兄様が言う。

おば様頷く。

 

「あなたもいいでしょ?そうしないと、かわいそうよ、この子が」と、Yにも言ってくれて、

Yも、考えはじめる。

「うーん、、そうですね、、」と。

 

Yにも、慎重に確認した。

 

おじMさんは、初めて会った人だし、Yが、どう思っているのか、私が居なくても下山したいか、どうやっても、登らないのか、話しした。

 

Yは下山を決めた。
Pさんも続いた。

 

Yは、このおじ様なら大丈夫と思うから、おかよは先を続けてと、言った。

おじMさんは、すごい、リーダーシップの持ち主だった。

 

それが、控えめなのに!!的確で、静かであり、人に対しての配慮が素晴らしかった。

Mさんは、夕食後、みなさんに声をかけて、翌日の時間、天候など、率先して話かけ、集めて、話してくれた。

この時は、確か、おじMさんが、私たちに声をかけてくれたのだが、

おじMさんは、おじ兄からの提案だと言っている。

なにより、山小屋での動きが、際立って違っていて、実は、私は、こっそりこの方は、すごいなと思っていた。

このおじ兄と、おじMさんは、先輩、後輩の仲で、素晴らしいリーダーシップ力があった。高校の山岳部が一緒で、こうして別々だけど、一緒になったりして登っているという。

 

この、おじ先輩方の動き方は、とても勉強になった。

 

みなさんのおかげで、翌日は、急展開で

本当は、良くない事だか、Yと別行動になった。

 

それが決まった所で、Pさんが、やはり、下山やめて、登りたいと言い出し、Pさんは一緒に私とおばさまと来ることに。

 

おじ兄は、私と、おば様と、Pさんと一緒の山行ルートだった。当初、私たちは雲の平を予定していたが、前日の雨の影響もあり、確実な黒部五郎方面へのルートに変更した。

 

もう、下山しかないと思っていたので、嬉しくて、嬉しくて、

泣いたーーー

この、おじ兄、おじMさん、おば様

への感謝が、湧き上がり

山小屋の布団の中、一晩中、涙が止まらなかった。

 

いやいや、本当に、ないと思う。

こんなこと。

 

おじMさんは私の責任を、しっかり責任もって持ってくださった泣くうさぎピンクハート

M さんへは、一生、頭が上がらない。

 

 

おじ兄は、足が早いので、途中、途中で会いながら、次の山小屋で、ちゃんと心配して待っていてくださって、

私たちの山小屋到着予定時刻を考え、その時間を過ぎて、到着したので、心配して

見つけに来てくれようとしていたと後から聞いて、

胸が熱くなった。

 

山を愛する人は、周りもよく見ている

自分さえ登ったら

じゃない

あの場に居たから、責任を感じてくれて、

ここまでちゃんと見てくれていた。

 

かっこいいな

 

この、おじさま方の在り方

人として、また素敵で

下山してからも、良くしてもらい、

交流は続いている

 

本当に勉強になった

 

おばさまの、優しさも。

 

世間的に言ったら

正しい

正しくない

 

あるかもしれない

けれど

こういう動きができる

人で在りたいなと

猛烈に感じ

 

リスペクトした

 

こういう人と

もっと山を知っていきたいし

 

山を共有していきたいし

 

生きていきたい

 

そう思った

 

 

黒部の源流で、お茶を点て、うちわに見立てたおせんべいで、薄茶をみなさんに振る舞えた

お花と、おいしい水があり、最高だった。

 

他にも、色んなおじさまが居て

九州からだと言うと、坊ガツル賛歌をみなさんで歌ってくださったりした。そのノリが、おもしろかったニコニコ

 

一緒に焼酎を飲んで、山小屋では最高に楽しく過ごした。

 

 

Pさんが、下山中、もよおして、慌ててトイレに向かって一生懸命降りてる必死な姿を写真に納めてみたりw

 

最後の山小屋でそれらをPさんに見せ、大笑いしたりw

おば様の、山の話にも涙、涙だった。

熱い、山愛が伝わってきて、嗚咽が漏れそうになるほどだった。

 

念願だった、雷鳥のつがいにも間近で逢えた

親子連れも逢えた

 

美しい景色を十分に味わえた

 

美しかった

 

何度も、何度も、感謝が湧き上がった。

 

生きててよかったと思った。

 

来れてよかったと思った。

 

正直、現実の辛さから逃れるために、山にきていたところも、少なからずあって、だから、今回、どうしても、この時間が必要だった。

登れたこと、心から感謝してる。

 

Yありがとう。

Mさんありがとう。

おじ兄ありがとう。

A先輩ありがとう。

Pさんもありがとう。

吉田さん、お世話になりました。
 

 

最終日

最後の、新穂高温泉までみなさんとルートが一緒。先に下山したおじ兄は、バスに乗るのも、心配して、連絡くれて。

私が、なんとかなると、調べてないのを知ると、心配して下さって、山小屋でも何度か言いに来てくれていた。

おかげで、バスから降りて、無事に乗り継ぎ、その日のうちに、予定通り名古屋まで行けた。

もたもたしていたら、無理だったと思う。

 

大きなザックを背負い、熊本駅についた。

この、2022年の夏の遠征は、私にとって何かが変わった

 

 

大きな出逢いだった

 

 

 

下山しながら、

ふつふつと湧き上がる思いがあった

 

もう、とうに諦めていた、私の夢の山

 

幼少期の脱臼で、バランスが取れなくて、

無理だと思って

諦めていた

 

”剣岳”

そこに、

 

登りたい。。。

 

やっぱり、

登りたい。。

 

願ったら、もしかしたら

できるんじゃないか。。。

 

一生に一度

 

そう、思っている自分が居た。

その勇気が湧いてきたのは

 

おばさま(A先輩)なくしては語れない。

 

 

 

 

続く

 

この内容は、賛否両論あると思う。

おじMさんもおじ兄とも、部屋に戻って、そんな話をしたようだ。

基本は、ありえない。

私も思う。


なぜか、こうなった。

不思議な不思議な山行であった。


下山後、Yが、とても弾んだ声で、初めて!ホント初めて、下山が楽しかったーーーー

すごくよかったーー

オコジョもいてね、蝶も止まってと、

話してくれた。

そんな風に思えるように、下山を一緒にして下さった、おじMさんに、改めて、感謝を捧げたい。


彼女のその一言で、私は、かなり救われました。

Yが、あんなに喜んでいて、本当に嬉しかった。ありがとうございました。