根津美術館『唐絵―中国絵画と日本中世の水墨画』及びやさい家めいのランチ | 実以のブログ

根津美術館『唐絵―中国絵画と日本中世の水墨画』及びやさい家めいのランチ

7月31日、勤めは夏季休暇を取り、友人と根津美術館の
『唐絵―中国絵画と日本中世の水墨画』を鑑賞いたしました。
根津美術館サイト

 

 


友人は地方から新幹線で来るので入館予約は午後3時からとし、表参道ヒルズの『やさい家めい』で待ち合わせてランチ。

表参道ヒルズに行く前に地下鉄明治神宮前駅で野見山暁治の絵を原作とするステンドグラス『いつかは会える』の前を通りかかりました。ちょうどテレビで
野見山氏のアトリエについての番組を視たばかりだったのです。この画家の本を読みたいと思っているのですが、まだ読めてません。「いつかは読める」でしょうか。



大きな作品なので写真を撮ろうと立ち止まっているのも通行のじゃま?

右側にあるのは翼を広げて飛ぶ鳥?

『やさい家めい』では二人とも「枯淡な趣き」という名のランチセットをいただきました。

縦に薄切りしたきゅうりでぐるりと囲んだ前菜

稲庭うどんに添えた天ぷらのおいしかったこと!


彩り鮮やかなてまり寿司の下にある白い紙のように見えるのは薄切りした
大根でした。

表参道ヒルズから根津美術館へは表参道駅をほぼ縦断することになり
十数分歩かなくてはなりません。途中、表参道駅構内にあるATMを
利用できてラッキー?

 

ちなみに「唐絵」というのは日本独自の絵画である「やまと絵」と対になる言葉なのだそうです。詳しくは下記の動画へ

https://www.youtube.com/watch?v=z1jOdCOIUgE&ab_channel=%E7%BE%8E%E8%A1%93%E5%B1%95%E3%83%8A%E3%83%93
 


この展覧会でまず見たかったのは看板やチラシにもなっている牧谿筆『漁村夕照図(ぎょそんせきしょうず)』。歴史番組で足利義満が牧谿の『瀟湘八景図』絵巻を切断して掛け軸とし織田信長などさまざまな人物に渡ったお話を知ってから見たいと思っていました。

驚いたのは絵の小ささ…もともと絵巻ものだったのを切断して
掛け軸にしたので縦は33センチほどしかありません。この小さな画面に山々や樹々、家や湖を行く船などが繊細に描き込まれています。修復されたばかりのせいでしょうか。絵の中から風が吹いて雲がわいてきそうでした。
 



日本の水墨画に影響を与え、著名な人物が作品を入手したがったという牧谿…中国ではやや粗放な作風とされ、さほど高く評価されていないとのこと。

もともと中国絵画も日本絵画も知識があるわけではない私のあくまで感想?ですが牧谿の描き方はきっちりかっちりって感じではなくてささっと描いた?ようにも見えるのに本当に雲や風や舟が動きそうに仕上がっているところが日本人好み?でこんな風に描けるようになってみたいという気分にさせるのかしら?

日本でも観光地として知られる西湖のほとりにあった六通寺の僧だった
牧谿…ここからは私の想像というか創作?というか…牧谿は富や権力はないけれど穏やかで幸せを実感することの多い人生を生きた人でそれが絵に現れているのではないかしら? それが将軍や天下人となっても誰かに裏切られそうな気がしてどこか幸せでない人を慰めてくれるのではないかしら? 

同じコーナーに江戸時代の狩野則信による『漁村夕照図』の模写も展示されていました。かなり熱心に模写しているけれどやはり感じがちがうのです。

1F展示室では他に明時代、馬遠印の『樹下人物図』が良くて2度見しました。

2階展示室へ…この賢江祥啓の人馬図…以前これと似た絵をここで見たような…



2023年の『北宋書画精華』で見た李公麟の『五馬図巻』…こういうところからも学んでいるのでしょうね。

 

これも看板から伝周文筆『江天遠意図』と賢江祥啓の『山水図』


2階展示室では芸阿弥の『観瀑図』でこんな風な滝の裏側に建物があったら
この季節涼しいだろうなと感じました。上記の動画でも紹介されていますが、
画像はこちら
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/213543


ちなみに唐絵と言う言葉も芸阿弥、賢江祥啓という名も小田原に水墨画が
盛んな時代があったこともここで初めて知りました。

一緒に行った友人が注目していたのは「八角尾垂釜」、八角形でそれぞれに
『瀟湘八景図』が刻まれているのです。『瀟湘八景図』は8つのテーマの名前をきいただけで興味をそそられるので8つをまとめた本があれば読んでみたいものです。

他に南宋時代の馬麟筆『夕陽山水図』賢江祥啓の『山水図』のポストカードを
買いました。



見たかったものを見ることができると大げさにいうと人生の節目を越えた気分になります。私もバテた時は『漁村夕照図』のポストカードを見てリフレッシュして少しでも前進する力を得たいと思います。

牧谿作と言われる『瀟湘八景図』で現存している『煙寺晩鐘』や『平沙落雁』なども見られる日が来ますように。
 

展示を見た後、庭園に出てみましたが、暑かったのであまり歩かず、

ベンチに座っておしゃべり…花はつぼみ状態だったけどハスの鉢があ

あったから写真を撮ればよかったかしら?

 

庭園のカフェは既に閉店していたので、美術館を出てすぐのところに

あるイタリア風カフェでお茶もしました。京都在住の友人との本当に

貴重で楽しい時間でした。