初夏の散歩…スターの訃報にショックを受ける父
連休明け、父を散歩させている公園のトチノキの花が咲きました。地味な花ですが、緑の葉群れの中からまっすぐ天へ向かっている様子を見ると気持ちが晴れます。
木陰のベンチでひと休み。父は今年4月に亡くなった俳優の柳生博氏の死因が「老衰」と報じられたことに、
いくらかショックを受けていることを話し出しました。
「俺より若いのに老衰で死んだんだな…」
ということは自分も「老衰」で死んでも不思議はない?
おそらくは柳生氏が特に目立った重い病気をお持ちでなかったからこういう報道になったのでしょう。
つづいて3月に亡くなった宝田明氏についても感慨深そうにいいます。
「宝田明も俺と同い年だったんだなあ」
私はたぶん、宝田氏のご尊顔を生で拝したことがあります。
たぶん…というのは…女優の星光子さんが出演されたダンスのショーを鑑賞した時のこと。星さんのブログを検索して確認したところ、2009年5月、ル テアトル銀座の『宮崎渥巳ダンススタジオ創立25周年記念公演』おそらくは5月15日金曜日の夜。おそらくはというのは当時土曜に休みが取りにくい仕事をしていたので土曜の公演ではなく、金曜の公演を観たはずなのです。
ともあれロビーで開演を待っている時、異様に姿勢のよい人が現れ、視線を奪われました。よく姿勢を良くする時には「頭のてっぺんから糸で天から吊られているような感じで」と言われますが、本当に頭から足先まですらりとまっすぐで腹や腰のあたりにも曲がったり、ゆるんで見えるところがありません。まったくあんな立ち姿、体型の方は老若男女ひっくるめて後にも先にも他で見たことはないのです。しかもその姿勢を全くくずさないまま歩いてロビーの端にあった椅子に腰掛けられました。その時初めて髪はグレーではあるものの、端正なお顔立ちを見ました。「テレビで視たことがあるような」とは思いましたが失礼ながらとっさに名前が浮かんできません。有名人を見かけると「○○さんですか?」と話しかけたり、事情がゆるせば写真を撮らせてもらったり、サインをもらったりして、しかもその行為があまり違和感を与えないという人もいますが、私はそういうことが不得意です。だからたぶんスターの一人なのだろうなと見ているだけでした。
後で調べてみると宮崎渥巳氏は宝田氏のプロデュースミュージカルの振り付けをされているので、宮崎氏のショーに
宝田氏が観客としてお越しになっていたのでしょう。宝田氏の訃報記事の中にもまれにみる姿勢の良さに言及しているものがありました。70代にして若者にもあまりいないようなぴんと張りつめた立ち姿を保ち、亡くなる直前まで映画に出演されるほどお元気だった宝田氏よりも、同い年なのにずっと早くからよぼよぼであちこち痛がっている父が長生きしているのがいささか不思議です(笑)。
本日6月4日も父を散歩させました。亡くなった母が大好きだった
アジサイとガクアジサイが見頃を迎えています。
どうやら花盛りを見逃してしまったようですが、ハコネウツギも赤と白をつけていました。
「いままでここにこんな花(ハコネウツギ)、あったっけ?気がつかなかったね」と心の中で
母に話しています。今年は春から夏にかけての変化、昼間は暑いものの朝と夕は涼しい今の日々をかみしめるように
過ごしています。ここ数年の世の中の動きが来年が今年と同じとは限らないと教えているから。





