スズメと羽虫 | 実以のブログ

スズメと羽虫

勤め先近くの公園によくランチを食べに行きます。涼しい木陰に池や小さな流れもあってレストランよりのびのびできるのです。

 

先日ここでおにぎりを食べておりますと、スズメが一羽、私が座っているベンチに飛んできました。ご飯粒でもくれることを期待しているのか、あるいはくれる気はなくてもおかずのくずを落としたら食べようと狙っているのか? 

 

子供の頃、インコや紅雀を飼ったこともある私、小鳥を見るのは好きです。スズメがそばに来てくれたのがうれしくて、小さな眼やくちばしや羽の動くのをじっと眺めました。スズメは珍しい鳥ではないけれど、あの一見地味に見える体もそばでよくみると黒と茶色の羽が複雑な模様を成していて手織りの生地のような趣きがあるのです。




 

その日の夜、私はコンピューターの前に坐って一人残業をしておりました。すると突然、

カタンと音がしました。席を立って見回しましたが私の他に誰もいません。どこかから画鋲でも落ちたのかなと思い、仕事を続けておりますところへ…バサッという音と共に手元のパンチのところへ体長2,3センチの羽のある黒い虫が降りてきました。音の正体はこいつだったのです。

 

私は悲鳴をあげて飛びのきました。虫は苦手なので。そしてスプレー式殺虫剤を持ってその虫に狙いをつけましたが、パソコンのキーボード近くにそいつがいるのでここで散布すると後始末が面倒だと考えました。そこで仕事を切り上げて帰ることにしました。虫に近づかないようにしながらおそるおそるマウスを使ってコンピューターの電源を切りました。

 

虫はパンチのところからキーボードの上をたどって動きました。そしてキーボードとモニターをつなぐコードのところで動きを止めました。そこが温かくて?居心地がいいのでしょうか。私は虫の上からコンピューターのカバーをかけました。虫は動く様子もありません。



まともに見る気もしませんでしたがその虫がゴキブリではないことは確かでした。ゴキブリの黒は茶系ですが、その虫は青系の黒なのです、1メートルほど離れたところからでも青黒いぬらぬらした腹がもぞもぞ動くのが見えました。「飛ぶ力を失って落ちてきたみたい、弱っているらしいから明日までに昇天していてくれるといいな…まさかコンピューターのコードを食いちぎったりして、それとも夜中に巨大化して暴れる?―特撮の視過ぎかしら?」などと考えながら帰りました。翌朝、虫の姿は消えていました。弱りながらもどこかへ這っていったのでしょう。


スズメがそばに来ると可愛いと思うのに、羽虫に同じことをされると殺意をおぼえ、怪獣になるのではないかと疑う? 考えてみると人間とは勝手なものです。