オルセー美術館展
友人に誘われて国立新美術館の『オルセー美術館展』を鑑賞しました。
入口でオルセー美術館の外観の写真を見て友人が「これはセーヌ川ね」
とつぶやきました。
http://orsay2014.jp/highlight.html
そう彼女はパリへ行ったことがあるのです。20回以上ヨーロッパを訪れたことのある友人は大きなお屋敷に生まれ育ったお嬢さん。今もリッチな専業主婦です。90年代に一緒にイタリアのツアーに行きましたが、今後はもうおそらく海外旅行へ行く経済力が持てそうにない私には羨ましい限り。入場で待たされはしませんでしたがお盆休み中とあって人だかりがして近づくこともできない絵もありました。看板になっている『笛を吹く少年は』はじっくり観ましたけど。
別の展覧会でも観たことがあるけれど、ジャン=フランソワ・ミレーの『晩鐘』が胸にせまりました。
http://orsay2014.jp/smartphone/highlight_works02.html
暮れてゆく空の下で脱いだ帽子をつかんで静かにうつむく男。頭を垂れて手を組む女。特に現在の世界情勢を考えながらこの絵を見ると、まるで絵の中の二人が私たちのために祈ってくれているように感じられてきます。領土でもめて飛行機で脅しあったり、街が爆撃されたり、多くの人が殺されたり―世界中でひどいことが起きているのは「祈り」が足りないからではないのでしょうか? 祈りというと神頼みだとか迷信だとか、「祈るだけじゃどうにもならないじゃないか」とか、バカにしたような言葉や視線が向けられそうです。でも実は必要なことなのではないでしょうか。政治家たちに本当に祈る心を取り戻してほしいと思います。
風景画のコーナーで雪景色の絵がいくつか並んでいるのを観て涼しさと静けさを感じました。じっと見入ってしまったのはオーギュスト・ルノワールの『イギリス種のナシの木』。
http://yomiuri-eg.jp/goods_detail.php?id=523
どこがイギリス種なのか?ナシの木なのかどうかさえ判然としないのですがとにかく画面いっぱいに緑がうねって、樹木のエネルギーを感じるのです。ルノワールというと可愛い少女像やぽっちゃりした色っぽい女性像の画家というイメージを持っていたのですが、自然を描くのにも情熱があったのですね。他にバレリーナばかり描いているイメージのあるドガの歴史画『バビロンを建設するセミラミス』を見られたのも貴重な経験でした。
展覧会の後、ミッドタウンへ歩いていく途中でイタリアンレストランに入り、ベーコンとコーンのパスタを頂きました。バラバラでなく粒が並んだ状態のまま芯から切って柔らかく似たコーンがおいしかったこと! 甘味があって、日頃食べている冷凍のミックスベジタブルに入っているのとは比較になりません。デザートは友人がティラミス、私はマンゴーのパンナコッタ。ティラミスは自家製なのか、高さと直径が10センチ前後の小さなパッキン付の容器に入ったまま出されたのにびっくりでした。
友人が久しぶりに六本木の交差点へ行きたいというので、そこまで歩いて別れました。アマンドはあるけれど、私の学生時代とは印象が変わっていました。「ここがかの有名な六本木交差点ですよ」と親切にガードにローマ字で表示されているのが笑えます。