戯曲?アルバイトの面接(ウルトラゾーン風)その5 アンドロメダから来た女優?
キミエ: 不思議ですね。地球人の男性がそういうことを口にするとうっとうしく思いますけど、ヴァルドンさんに言われると素直に心に入って来ます。
ヴァルドン、キミエの顔を静かに眺める。
ヴァルドン: 主任さん、あなたはもしや?
キミエ: お察しの通り、私は祖母がアンドロメダ53星雲カタヅケムリナ星の出ですから、いくらか地球外生命体の方の心はわかるつもりですの。
ヴァルドン:やはり異星人の血をお持ちでしたか? おばあ様はやはり地球に侵略しに?
キミエ:たぶん、そうじゃないと思います。
ヴァルドン:それでは、自分の星を滅ぼした怪獣をたおすために飛来なさったとか?
キミエ:そういうんでもないらしいんです。どちらにせよ巨大化して建物を壊したりはしませんでした。ただ五人の男の人生をめちゃめちゃにしました。
ヴァルドン:おばあ様は今もお元気ですか?
キミエ: いいえ、20年前に亡くなりました。
ヴァルドン:私の伯父のようにいわゆる正義のヒーローの手にかかって?
キミエ:いいえ、老衰でした。
ヴァルドン:あなたはおばあ様から何か超能力を受け継いでいますか?
キミエ:いいえ祖母のような力は私には―せいぜい今までに男性を一人、心療内科へ通院させたぐらいかしら?
ヴァルドン:おばあ様は魔法が使える指輪とか、呪文を唱えると変身できるコンパクトなどを形見に遺されましたか?
キミエ:いいえそういう便利な物は何も―でもある秘密を受け継ぎました。
キミエ、立ち上がって演劇書の棚から分厚い本を持ってきて、ヴァルドンに表紙を
見せる。表紙にはクレオパトラに扮した女優の写真がある。
キミエ:(写真の女優を指さして)祖母が亡くなる前に私に言いました。この人は自分と同じ星から来たのだと。