「正しい軀の使い方」
「正しい軀の使い方」の基本は、意外と簡単ではあるが、教えることはとても難しいことだと感じています。特に小学生レベルだと、何を言っているのか理解できずにあたふたとすることが多いです。中学生以上だと、まぁまぁ理解できるようになりますが、長くは続かないようです。
「正しい軀の使い方」の基本は、「立つこと」です。
どこにも力が入らず、自然体で立つことです。停止状態ではなく、静止状態であることを意識しなければなりません。停止状態の場合は、いざ動作に移ろうとした時に、一瞬の間が生じ、遅れをとることになります。また、何か自分に向かってくるものがあるとか、急に声をかけられたとかの場合、身動きがとれなくなってしまいます。
静止状態というのは、いつでも動ける状態であって、動作の中の静止状態です。この場合、脳からの司令が無くても、自動的に動くことができるのです。視野に何かが入った時に身を守る動作が一瞬でできます。
「正しく立つ」状態であれば、後ろから突かれようが、ある程度の力で押されようが、ビクともしません。たとえ、「ひざカックン」のようなひっかけがあっても、膝が折れることもありません。
「正しくない立位」は、ほんのちょっと背中を突かれただけで、前につんのめってしまいます。
まずは、立つことから教えていきます。しかし、かったるいんですよね。(笑)
これを理解させるのが難しいのです。
立つことができるようになったら、スポーツの種目によって違うかもしれませんが、基本的に体幹の捻り動作が多いので、捻りの基本を教えます。
野球はすべての動作に捻りが入りますから、とても大事です。
捻り動作のトレーニングの前に、捻りとは何かを理解してもらいます。ただ、テイクバックして・・・足を踏み出して・・・腰を捻る・・・ではなく、どうすれば腰が入った、いわゆる壁を作ることができるのかを説明します。
腰を捻るとは、捻りたい方向とは逆に、へそを45°向けるだけです。ただそれだけです。それ以外は何も考える必要はないのです。これで、腰が入り、壁ができています。
打撃、投球、送球動作の時、へそを45°内側に向けるだけ。
テニスの打球処理の時も同じ。サーブの時も同じ。
バレーボールのアタックの時も同じ。あらゆる捻り動作があるスポーツはみな同じ。
捻り動作の準備(45°内側にへそを入れる)ができたら、次は足の親指の使い方です。いかにその溜めた力を爆発させるかです。
右投手、右打者なら右足の親指から動作を開始していきます。そこが起点となり、蹴り出すことで、徐々に上の筋肉へと力が伝達されて、軀全体の筋肉が連動していくのです。爆発的な力が、野球ならバットの芯、投手なら右手の指先に伝わります。
それを、会得するまで練習していくわけです。
基本自体は、とても簡単ではあるけど、軀に覚えさせることが大変なのです。
子どもたちには、ある程度の基本を説明しておけば、がむしゃらにやっているうちに自分で調整していくでしょう。こうすれば、楽に動くとか、力が入りやすいとか、分かる時が来るので、励ましながら、褒めながらやっていくといいでしょう。
