パチンコ業界の発展に大貢献されている漫画家の一人、松本零士先生が実は(懐古)漫画マニアであることを、一体どのくらいの業界関係者がご存知であろうか?
松本先生は手塚治虫のデビュー作単行本『新宝島』はもちろんのこと、藤子不二雄先生が足塚不二雄時代のペンネームで描かれた
『3人きょうだいと人間砲弾』
の別冊付録も所有している人だった。
これがどれぐらいスゴいのかと言うと…
今から30年前の話だが、この『3人きょうだいと人間砲弾』の漫画古書としての価値は金額にして
50万円
だった。50万円の根拠になっている理由は
足塚不二雄ペンネームで描かれた唯一の付録であること
(当時)日本に10冊存在するかどうかの本であったこと
そして多くの人がおそらく知らないエピソードになるが、この本は実はB6サイズではなく、A5サイズ(雑誌タイプ)の大型付録だったという
まさにレア中のレア
という付録だった。そして付録がB6サイズでなくA5サイズだったため
本当にそんな本は存在するのか?
とすら言われるほどの本だった。僕自身はこの本を当然所有していなかったが、ある漫画マニアの友人が所有しており、見せて頂いただけでなく、コピーまでしてもらえて非常に興奮したことをつい昨日のように覚えている。
また当時の漫画古書としての最高価格は、足塚不二雄の単行本、『ユートピア・最後の世界対戦』の200万円だったが、付録の最高価格がこの『3人きょうだいと人間砲弾』だった。
この2冊を両方持っている人間は、今現在どのくらいいるのだろうか?
推定だが、この世に5人もいないと思われる。
それほどの奇跡レベルの確率だった。
『ユートピア・最後の世界対戦』は高過ぎて手が出ない、『3人きょうだいと人間砲弾』はレア過ぎて市場に全く出ない
だから多くの藤子不二雄マニアでもこの2冊を持っている人はほとんどいなく、片一方を所有しているだけでも尊敬の眼差しだった。
そして松本先生は、この2冊共持っている数少ない漫画マニアなのである。
これで松本先生の漫画マニアとしての存在感がどれだけスゴいのかが、皆さんにも少しは伝わっただろうか?
つづく