ランマスと最後の戦い?(その8終) | 不屈座のブログ

不屈座のブログ

ブログの説明を入力します。


ホール内で話すには、僕の方が意心地悪く、喫茶店で話そうと誘うも、近所に喫茶店はなさそうだった。

それで昨日に引き続き、知人の車の中で話すことにした。

僕がここで知人のことを彼女と呼ばないのは

二人がまだ恋愛の域に到達すらしていないからだ。

だから僕自身が独りよがりに彼女と言うなんて、とてもとても…

知人は時間がない中で、時間を作ってくれたのは、僕が昨日自分を大事にしてくれて嬉しい故の、その気持ちに応えてだった。

二人の精神的な絆が強まった瞬間だった。

だけど…僕らは車内でキスすることなく、今回もプラトニックなまま別れた。

駅での別れ際、お互いがまた逢うことには合意した。

だからフラれたフったとは全く違う。郷ひろみの

逢えない時間が愛育てるのさ…

の、よろしく哀愁を小声で駅のホームで口ずさみ、涙が出そうなのを僕は必死に我慢して…

そうして博多駅について時間はまだ2時間近くあるのに待合室からとうとう動かずだった…

いや、思い出に耽って動けず、が正しい表現になるのだろう…

もちろんそれは知人を想ってだったが、ランマスも同じくらい脳裏に過った。

どうやらランマスとは最後の1台になるまで僕も戦いを続けることになりそうだ。

それが例え僻地のホールであっても、自分が納得する結果を求めて僕は挑み続けるだろう。

ランマスは僕にとって、忘れていた僕の闘争本能を甦らせた機種と言えるからだ。

昨日がランマスとの最後の戦いのつもりが、やはりサドンデスになった。

ランマスは最後の1回転で何が起こるか分からない機種ですからねぇ。

ランマスの開発チーフプロデューサーの謙遜の中に、自信の籠った物言いを思い出した。

そう、知人とはお互いの気持ちが通った時点で、僕の全てを話した唯一の人。

僕が高校生の時に冤罪事件に巻き込まれた話を始め、身障だった父と妹の話もしたし、僕がなぜ麻雀屋をすることになったのか?その訳も、それこそ今に至るまで何もかも…

誰にも話したことのない僕の過去を知人にだけ、ありのまま全部話していた。

そして知人には先にジャッジしてもらい、その上で知人から逢ってもらえた現実…

心は通った…

だけど…

それでも僕の脳内は安心の花園にはなっていない。

むしろ今まで以上に冷静になっている。

そして…最後の1回転でいつ知人との仲がご破算になるかに怯え、未来は荒野が佇む景色。

そう、いつかも話したように、それが僕の心情なんだよ。

ランマスに魅いられた男は、自分が滅ぶのを承知の上で全てに挑み続ける。

そう、ランマスの最後を見届けるのも、僕の仕事なんだと言い聞かせて…