以前にも語ったが、コナミは子会社である高砂電器を通じて来月16日、初のパチンコ機を販売する。
それがCRぱちんこマジカルハロウィンだった。
この台は生産台数が1万台なのだが、関係者の思った以上に早く完売した。
完売した理由は営業マンが優秀だからなのか?
それはもちろんあるだろう。だが他にも理由はある。
定価が安かったのか?
いや、これは違う。第1号機種にも関わらず、定価が40万弱と他メーカー同様の高額でスタートだ。
僕が無理に完売した理由を2つ挙げるとしたら…
コナミ初という名目上の値引きが5万もあったことと
次回にデビューするCRがんばれゴエモンの3万円割引クーポンも同時に販売していたからだと思う。
業界にはまとまった数を購入すると適用される
台数割引
が存在するのだが、次機種のための割引クーポンなるものを僕が見たのは、今回のマジカルハロウィンの販売が初めてだった。
これを斬新と見るか、気をてらう販売手段と思うかは皆さんの判断に任せるが、コナミにはよほどの知恵者がいるのは間違いないだろう。
……
…
このコナミの販売戦略を、最も快く思わないメーカーが、意外な形で名乗り出た。
毒島会長のSANKYOだった。
SANKYOはマジカルハロウィンがデビューする同日にCRモーレツ宇宙海賊を2万台近くデビューさせる。
だが、これとは別にジェイビーブランドでも同日にCR超天巡を5000台近くリユースデビューさせ、マジカルハロウィンの完売に阻止するつもりだった。
しかし、マジカルハロウィンが、それをはねのけられてしまいとうとう最後の切り札として
本来7月7日にデビューするはずだったビスティーブランドの
CRエヴァンゲリオン8
を15000台、急遽6月16日にデビューさせる決定を毒島会長は下した。
つまりこの日SANKYOグループは、4万台でマジカルハロウィンを迎え撃つ戦略を取ったのだ。
この情報、僕が初めて耳にした時には
毒島会長はよほど上月会長(コナミ代表者)が気に入らないのか…
と思ったほどだった。
思えば、コナミが組合に入れなかった時の組合会議の議長も毒島会長だったと思う。
更に毒島会長は懇意の仲である里見会長(Sammy代表者)に根回しして、その日スロの蒼天の拳2を販売してもらって
マジカルハロウィンの完売に阻止をかけていたようにも思われる。
だが、コナミはこれらをかいくぐって完売させた。
上月会長としては、毒島会長に過去組合加入を阻止された因縁があり
毒島会長は、コナミのパチンコ販売計画が順風満帆なのも気に入らないのかもしれない。
ちなみにコナミはマジカルハロウィンを含めて一年間で
CRがんばれゴエモン
CR悪魔城ドラキュラ
CRサイレント・ヒル
の4機種を販売する離れ業も既に関係者には伝えている。
この新規メーカーが一年間で4機種も販売するケースというのは、パチンコ業界においては過去一度も存在しない。
コナミの経営戦略が、既存のパチンコメーカーにない考えによるものなのか?財力に余裕をいわせるやり方にするのか僕には分からない。
だからこそ毒島会長はライバルの芽は早く摘めの考えなのか?
それとも上月会長が憎いのか?
ところでSANKYOグループの3会社による3機種同日デビューだが
こちらも過去一度も存在しない。
当たり前だ!昨今ホールの購入台数が減少している最中に
メーカー側から同時デビューをさせるなんて
パイの奪い合いを自らする行為であり、あり得ない販売戦略だ。
それなのに毒島会長は、マジカルハロウィンが完売した後にも関わらず、エヴァンゲリオン8をわざわざ6月16日に移してデビューさせるのか?
答えは簡単だ。
この日デビューする機種が他にも数多くあり、マジカルハロウィンの稼働率を数で少しでも下げる戦略に切り替えたのだ。
なんと恐ろしい考えを毒島会長はするのだろうか!
そしてSANKYOとコナミによる水面下の戦いは今後も続くのだろうか?
第2ラウンドの鐘がもうすぐ鳴ろうとしている…