彼がしっかり眠ったのを確認しリビングへ戻ると
ソンミンとリョウクが話をしていた。
リョウク「すあ。ヒョン寝たの?」
「うん…凄くつらそう…」
ソンミン「ツアーが始まってからずっと体調悪かったの。
毎週末海外だからどうしても疲れも溜まるしね。」
彼らの話を聞くと忙しさを目の当たりにする。
疲れも出たのだろう。
リョウク「おかゆ作るの手伝ってくれる?^^」
リョウクに誘われて彼が起きた時に食べられるように
玉子入りのおかゆを作った。
その時持ってきたチョコの事を思い出した。
「あ、これみんなに…」
メンバーとマネージャーさんの分のチョコが入った
紙袋をソンミンに渡す。
ソンミン「わあ!手作りだあ!」
「きっとファンの子達からも貰うだろうけど^^」
ソンミン「すあの手作りだから嬉しいんだよー!^^」
メンバーがどやどやと集まりだし、包みを開け食べ始めた。
嬉しそうな顔を見ると少しホッとした。
彼の写真騒動であたしに気を使ってくれていたのが
痛いほど分かったからだ。
彼へのチョコが入った袋を持って部屋に入る。
そっと体に触れるとまだだいぶ熱い。
ぐっすり眠っているせいか触っても目を覚ます事はない。
紙袋をサイドボードに置こうとした瞬間
彼の携帯がなり、バイブの振動でサイドボードから落ちた。
拾おうとした瞬間画面に触れてしまった。
次の瞬間、女性の声が聞こえた。
?「ヨボセヨー?」
オンマの声ではない。
そっと拾い上げた電話を耳に近づける。
?「ヨボセヨ?ジョンウナー?」
明らかに若い女性の声だった。
心臓が早鐘のように鳴る。
ジョンウン「…ん…スジや?」
彼がふと目を開けた。
まだつらそうな瞳が声の主を探しているようだ。
反射的に電源を切ってしまった。
声が聞こえなくなったら彼はまた目を閉じた。
少しすると静かな寝息が聞こえた。
彼が言うのだから間違いないのだろう。
メンバーだって従姉妹だって言っていたのに
やっぱりどこか信じられない自分がいる。
あたしとはなかなか連絡も取れないのに
電話を掛けてきた女性とは連絡を取っているんだもん。
彼を信じたいと思う気持ちと
彼の事を疑ってしまう自分がいる。
涙が止まらない。
このままここにはいられないと思い
彼の部屋を出た。
リビングにはメンバー達がまだ何人かいたが
声も掛けずに荷物だけを握り締め宿舎を出た。
リョウク「すあ?」
後ろからリョウクに声を掛けられたが
振り返れば泣いているのがばれてしまう。
返事もせずに勢いよく玄関を飛び出した。