【君の声.131】アンコールも終わり、会場内から段々と人の数が減って行く。人の流れをぼーっと見ていると、何時の間にか会場内にはあたししかおらず、ステージはぼんやりとライトがついているくらいだった。頭の中で彼の歌った曲がグルグルと流れている。(終わっちゃった…) #SJで妄想
【君の声.132】『ヌナ。』その声に驚き振り返ると、Tシャツにデニム姿のキュヒョンが立っていた。『来てくれたんですね?』「うん…」『どうでした?』キュヒョンが何か意味を含んだような言い方をした。「こんなに良い席で良かったのかなって。ファンの子た『違いますよ。』 #SJで妄想
【君の声.133】『俺の歌がどうだったか聴きたいんです。』すると会場内の証明が少し落とされた。「あ、えっと、そうだよね…」キュヒョンの真剣な表情に少し焦りを感じた。『…聞かせて下さい、感想。』「うん、えっと…」頭の中でキュヒョンのソロのステージを思い出そうとした。 #SJで妄想
【君の声.134】だけど何度思い出そうとしても、頭の中に流れる曲は彼の歌だった。「えと、キュヒョンが歌ってるとこって初めて見たから…あの…」『…誰の事を考えてるんです?』「え?」驚いて顔をあげると、キュヒョンがステージの方をゆっくりと指差して言った。#SJで妄想
【君の声.135】『あそこから見てたんです。歌いながら…ヌナが俺を見てくれているか。』ステージを見ていると申し訳ない気持ちでいっぱいになり、どうしていいのか分からなかった。『ヒョンの…歌は覚えてるんですか?』キュヒョンの顔を見る勇気はなく、ステージを見たまま頷いた。#SJで妄想
【君の声.136】「彼の車の中で聴いたの…たった一回しか聴いてないのにね…今でも耳に残ってる。」もう逢えないもどかしさと、こんな事をキュヒョンに言う事ではないのは分かっている。だけど抑えきれなかった。「もう逢えないのに…」その時カツンと階段を一段降りる音ともに、 #SJで妄想
【君の声.137】後ろから強く抱きしめられた。『…俺にもまだチャンスはあるのか?』耳元に当たる、あの甘いまとわりつくような声。呼吸さえも感じられるその距離に、一気に涙で視界が歪む。『…あの日以来、ずっと考えてた。だけど答えは出なかった。』彼の腕にさらに力がこもる。 #SJで妄想
【君の声.137】『キュヒョンの方が…いいんじゃないかって。何度も考えたけど、どうしても俺の中で譲れなかったんだ。』彼の匂いがまた涙を誘う。ずっとそばに居たいと確信したあの日、この香りに包まれていたからだ。彼はくるりとあたしを自分の方に向かせ、両手を握った。 #SJで妄想
【君の声.138】『でも…届いたのかな…俺の気持ちは。』彼の小さな手が、あたしの頬に流れた涙を拭い取る。「あっ、あたしは、ずっと変わってませんっ!いぇそんさんがっ、『俺が言うから先に言うなよ。』そう言ってあたしの言葉を遮るように、手で口を指差した。 #SJで妄想
【君の声.139】彼は大きく深呼吸をすると、あたしの両手を握り、しっかりと目を合わせこう言った。『好きだ。今も、これからも…ずっと。』その言葉を聴いて、どうしようもない程嬉しかった。泣きじゃくるあたしの顔を覗き込み嬉しそうに笑う彼は、優しい瞳であたしを見つめた。 #SJで妄想
【君の声.140】『お前は?』泣きすぎてうまく話せないあたしは、力一杯頷いて返事をした。「ずっ、ずっと好きです!これからもずっと!…っ絶対離れませんっ」すると彼はあははっと大きな声で笑い『それプロポーズ?』とニヤリと笑い、嬉しそうに顔を少し赤らめた。 #SJで妄想
【君の声.141】あたしが泣き止むのを待って、彼はすっと手を繋いだ。『誰も見てないから…行く?』彼が手を握ったまま歩き出す。あたしの歩幅に合わせて歩き、向かった先はステージだった。『…上がんないの?』彼はスタスタとステージの上へと登って行った。「怒られそう…」 #SJで妄想
【君の声.142】『ははっ、誰も怒らないよ。』彼は目を細めて笑い、あたしの手を引いてステージへと上げてくれた。「わあ…凄い…」ステージから客席を見渡すと、心臓がキュッと締め付けられるような緊張感に襲われた。「凄い…こんな風に見えるんだ…ここで歌ってるんだ…」 #SJで妄想
【君の声.143】『あいつが…』「え?」『キュヒョンが…お前のいる場所を教えてくれたんだよ。』そう言って彼はステージの真ん中へ立ち、あたしが座っていた席を指差した。思っていたよりハッキリと見える。『あいつが教えてくれなければ、お前が来てる事も知らなかった。』 #SJで妄想
【君の声.144】『後悔したくない。そう思いながら歌った。』また涙が溢れてくる。彼はあたしを抱きしめ、髪に顔をうずめた。「あたしが聴きたいのは…いぇそんさんの歌なんです。いぇそんさんの声なんですっ…!」ずっと言いたかった事だった。あたしもやっと想いを伝えた。 #SJで妄想
【君の声.145】『…うん、お前のために歌うよ。お前に出会ってからずっとそうして来たから。これからもそうする。』彼は眉を八の字に下げ、優しく笑う。あたしの頬に流れた涙を指でぬぐい取り、そのままその手を頬に当てた。ゆっくりと彼の顔が近付いて来たと思った瞬間、 #SJで妄想
【君の声.146】『わあー!ヒョンっ!みんなの前でキスするの!?』とドンへが大きな声で叫んだ。『なっ!?』その声に驚き振り返ると、ステージの袖からメンバー達がゾロゾロと出て来ていた。ニヤニヤと笑っているメンバーもいれば、興奮して今か今かと待っているメンバーもいる。 #SJで妄想
【君の声.147】その1番後ろにキュヒョンが立っている。『もちろんしますよね?これだけ期待させてるんですから。』いつものように意地悪く笑う。すると彼は少し顔を赤くして頭をガシガシとかいた。彼は大きく深呼吸をして『メンバーの前で誓うよ。ずっとお前のために歌い続ける。』#SJで妄想
【君の声.148】そう言っておでこをくっつけたかと思うと、指で優しく唇に触れ、片方の口角を上げて笑い、刻み込むようにキスをくれた。『ヒョン!おめでとー!』周りから歓声と拍手が起こる。恥ずかしさと嬉しさで顔が熱い。ふと彼を見ると、あの小さな手で頭を撫でてくれた。 #SJで妄想
【君の声.149】「幸せです。」泣きながら言った。これから先何があっても、ずっと、ずっとあなたの歌を、あなたの声を聴きたいんです。あなたの歌が、あなたの声が、こんなにもあたしを幸せにしてくれるから。-君の声.完- #SJで妄想