宿曜占星術の命・業・胎のグループを9分割にし、それぞれにエレメント(火・地・風・水)を割り当て属性を明確に整理し考案したのは竹本光晴です。

宿曜占星術光晴堂®︎

 

-4つのエレメントで見る性質と思考パターン-

 

■火のエレメント

<羊宮、獅子宮、弓宮の3つの宮を指します>

宿は、星宿尾宿・婁宿・張宿・箕宿・胃宿・昴宿・翼宿・斗宿です。

 男性的な力の根源を表します。プライドが高く、人に指図されることを好まないので、束縛を最も嫌います。創造性と生命力に溢れ、燃え上がる火のように、とても情熱的です。自立心が強いので、さまざま経験を通して自己を確立し、人生を切り拓いていくタイプ。考える前に動いてしまう傾向が強く、直感で突き進むパターンが多いでしょう。人の上に立つ役割があり、指導力、支配欲の強さが特徴です。

 また、「火」は聖火や護摩の炎のように、精神性と神聖なものの象徴でもあり、哲学的な一面も兼ね備えています。物事の決断は速いですが、結論を先に求めてしまうところがあります。「火」は炎上する危険性があるので、その結果、破壊を招いてしまう懸念も。

 相性占いで、「火」のエレメントを持つ宿同士の場合、お互いの良い働きが調和する傾向が強まります。

 

■地のエレメント

<牛宮、女宮、磨宮の3つの宮を指します>

 宿は昴宿・翼宿・斗宿・畢宿・軫宿・女宿・觜宿・角宿・虚宿です。

 現実的、建設的な力の根源を表します。感情で動くことはなく、冷静な判断力を持って、コツコツと堅実に人生を渡っていきます。山や大地のように固定された物質を象徴し、感覚的で知覚的、そして実際的な性質なので、現実の問題に対処する能力があり、長期的な計画性を持って物事を成し遂げます。また、物事をハッキリと区分する働きが強いので、混沌とした中からでも形を見つけ出し、きちんと整理します。辛抱強くて、粘りもあるので一度決めたことは最後まで着手し、時間がかかっても必ず完成させます。その実直さから周囲からの信頼度は高く、頼られる存在となり、確固とした地位を獲得します。

 また、「地」は五感の働きや、大地に根を張る力のグラウディング、中心軸を意味するセンタリングとも関係するので、軸がぶれることは滅多に無いでしょう。財布の紐が堅く、無駄なく着実に物事を遂行しますが、 一方で用心深いく、打算的で情緒性に欠ける面も。そして、頑固で自分が納得できるまでは決して動かないところがあります。

 相性占いで、「地」のエレメントを持つ宿同士の場合、お互いの良い働きが調和する傾向が強まります。

 

■風のエレメント

<夫妻宮、秤宮、瓶宮の3星座を指します>

 

 宿は、觜宿角宿・虚宿・参宿・亢宿・危宿・井宿・底宿・室宿です。

 知性、思考の力の根源を表します。人付き合いのツボを心得ていて機転が利くタイプ。コミュニケーション能力に優れ、とても革新的なので、斬新なアイデアと知性を活かして世の中を渡っていきます。吹き抜ける風のように、立ち居振る舞いも軽やか。そして、客観的で公平な判断をし、誰とでも分け隔てなく接します。情報処理能力に長け、知的好奇心が旺盛なので、会話を通して交友関係を築きます。

 また、「風」は仏教でいう「色即是空」の「空」に通じます。この世のすべてのものは「空」のように移り行くように、「風」はひとつのところに留まらず、物事に対する執着心があまりありません。情熱よりも理性を重んじるのが特徴です。楽しいことが大好きで、人との繋がりを大切にしますが、交友関係においては、あまり深入りすることは無く、広く浅くがモットーです。「風」はものを運び、そして冷やすように、クールな一面があり、面倒で困難なことを嫌う傾向も。理論に固執するあまり感情を軽視し、ときに無神経な発言をしてしまうこともあるようです。

 相性占いで、「風」のエレメントを持つ宿同士の場合、お互いの良い働きが調和する傾向が強まります。

 

■水のエレメント

<蟹宮、蝎宮、魚宮の3宮を指します>

 宿は、井宿・底宿・室宿・鬼宿・房宿・壁宿・柳宿・心宿・奎宿です。

 女性的な力の根源を表します。理性よりも感覚を、道徳よりも感情を優先する傾向が強く、その心情を芸術的に表現する能力があります。何事もエモーショナルを重視し、好き嫌いで物事を判断するでしょう。感情を交じわすことによって、自分の存在を確かめます。渇いたものを潤す水のように、人の心に敏感で一体感を求めます。そして、「水」は入れ物によって形を変え、雨や雪にも形を変える変幻自在なところがあり、一貫性に欠けるところがあります。

 また、「水」は霊感を象徴しています。神秘的なものが大好きで、他人の気持ちに同調しながら、目には見えない世界を敏感に感じ取ります。献身的に優しく尽くす面がありますが、痴情のもつれが原因で、嫉妬深くなったり、疑り深くなったり、くよくよ悩むところも。快楽に溺れて空想ばかりに耽る傾向もあるようです。

 相性占いで、「水」のエレメントを持つ宿同士の場合、お互いの良い働きが調和する傾向が強まります。