太宰治の女たち (幻冬舎新書 や 6-1) を今、読了しました。
読み進めてゆくと美しいコラージュのように、
太宰治(井宿)の女たちの姿が鮮明に浮かび上がります。
この作品は、文学批評めいたことや、文学史めいたことには触れていないので
エッセイを読むように一気に読み進めることができると思います。
いや~、素晴らしい作品です。
とくに後半の、
第十章「斜陽」を書かせた文学上の協力者、太田静子
は読み応えありますよ。
実際に山川氏が太田静子さん、そして太田治子さんとの
付き合いや、会話のやり取りなど
とても現実的な話も盛り込まれています。
読了間際に僕の頭の中にベット・ミドラーのローズが流れてきた。
この歌詞で僕が一番好きなフレーズを紹介します。
And the sould afraid of dyin'
That never learns to live
死を恐れる心は
生きる意味を忘れてしまう
愛とはエロス(生)とタナトス(死)の狭間にあり、
どちらの道に進んでも必ず愛に出会うのではないかと・・・
死を受け入れてこそ、
愛という真実を思い出させてくれるのではないかと
僕は感じました。
そんな、切なくも明るい気持ちにさせてくれる
「太宰治の女たち」必見です!!!
山川健一先生、素晴らしい言葉と
充実した時間をありがとうございました。