脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。
まもなく5月も終わりになります。
実は私、この5月のミッションと言いますか目標として、毎日最低10枚以上のシナリオを書くことを架していました。
頭の中で浮かべた構想を、シナリオという形で文字に起こす……それはつまり、アウトプットをしてきました。
何とかあと2日、頑張りたいと思いますが、さすがに31日連続のアウトプットでは、アウトプットできる情報量も不足してきたと実感しています。何か煮詰まってしまう瞬間があるのです。
アウトプットを1ヶ月行ってきて気づいたのは、アウトプットした分だけ、またインプットをしようということです。
6月は様々なシナリオ本を読んだり、模写したり、参考書やエッセイ本を読むことに重点を置こうと思っています。
ですが、書くことも続けようかとも思っています。やはり文章を書く仕事をしている以上、書かないと落ち着かない性分なのです。
インプットする情報も様々です。他の脚本家の方のト書きやセリフの特徴、登場人物の名前、人物設定、物語の世界観、物語を描くためのヒント……脚本を書く技術面では、こんなところでしょうか。
他にも時事問題や社会問題、事件、流行、文化、方言……博識になるわけではありませんが、こういった雑学や知識は役に立つかもしれません。
このようなインプットした情報が化学反応を起こすことで、一つの作品が生まれるのではないでしょうか。
例えば、たまたま歴史上の人物を見て「この人の人生を描いてみたい」と思ったり、ちょっとした単語や事件やニュースを見てひらめいたり……アイディアというものは、そこかしこに落ちているものです。アイディアという拾得物を、どこで見つけ、拾うのかは分かりません。その日にしか落ちてないアイディアもあると思います。
30日近く原稿を書いていて、「あれ、何でこの話、昨日思いつかなかったんだろう」「この話、先週じゃ書けなかったわ」と思うことが多々ありました。それはやはり、その日にしか書けないこと、その日の勢いというのがあるものだと思っています。
また、同じ題材でも作家によって物語が違うのも、やはりインプットが影響しているものと思います。
「忠臣蔵」という一つの作品をとってもそうですが、作家によってこんなにも作風が違うんだと感じることがあります。作家の個性や色が出ているということは、その分作家自身がインプットをし、自分の価値や考えをメッセージとしてアウトプットをしています。
物書きは、よく料理人に似ていると言われています。カレーライスを作る料理人が複数人いたとして、全員のカレーライスが被ることはありません。材料の仕入れ先、材料の切り方、スパイスの調合、米の炊き方と柔らかさ、食器、盛り付け方……これら全てが被りません。それぞれが、カレーライスという作品を創り上げています。
物書きも、上記の同じ題材というのを例に挙げるように、同じ題材でも全く違う作品に仕上がります。
むしろ被るようなことがあったら、それはもはやクローンの領域でしょう。
その人にしか創れないものを創るには、やはりインプットとアウトプットが欠かせないでしょう。
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