昭和の日は昭和天皇の人類的なご遺徳を偲びたい。戦争のネガティヴを思い出す日にしない。

昭和天皇陵

昭和天皇の崩御後に、その天皇誕生日４月２９日が「みどりの日」とされた時には、当時まだ神職見習いだった２０代前半の私でも、

「由来は分かるけど、これはないよなぁ」

平成１９年になって「昭和の日」と改正された時は、まさに改正と思ったものでした。

ちなみに戦前、終戦までは天皇誕生日は「天長節」と呼ばれていました。

５月４日に遷座した「みどりの日」の由来は、昭和天皇が生物学者であられたことから。

やや異端扱い（？）な生物学者・民俗学者として知られる南方熊楠の話を聞くのが楽しみでもあられた程、深く自然から学ばれる姿勢であられた陛下（熊楠を詠んだ御製もあるほど）。

「自然をこよなく愛した先代天皇をしのぶ日」の意味でこの名称になりました。

平成の天皇誕生日はご存じの通り１２月２３日。もし「昭和の日」式で休日が無限増殖したらどうしよう？なんて声も時々耳にしますが、そんなに困る業種の人があるのでしょうかねぇ？？

私は余計な心配だと思いますよ。

今上陛下の誕生日が祝日になってからも「昭和の日」「みどりの日」を(祝日法に則り祝日ではない)休日にして残したのは、急激に変えると国民の生活サイクル、経済活動に影響が及ぶのでは？という懸念からなので、そこは今後考えるはずです。

(何をどう変えても変えなくても文句言う人は後を絶たないものですし、それとその人の幸不幸なんて関係ない慣れ不慣れ程度の話なのですがね…)

「昭和の日」と改められたのは、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを致す」意味から。

これに反対する人々もある。敗戦という苦い経験でそれまでの価値観が灰燼に帰した世代の人々のその心情は容易く拭い去れるものではないでしょう。

天皇の戦争責任云々の声を止めない亡国のプロ市民は問題……。

その辺りは他所で幾らも語られていますので、ここでは置いておくとして

いくら誰一人として同じものを観ていないものとはいえ、太陽が東から昇るくらいの共通認識は保っておかないと、この物質宇宙の、この地球という名の星には住めない。

あなたの魂が、この地球の、この日本に生まれてきた意味まで否定していることになる。

西から昇ったお日様が東に沈んでも「これでいいのだ」というのは、本当にポールシフトでも起こった後まで大事にとっておいた方がよろしかろう。

話がくどいですね。^ ^;

一言、先代天皇のご遺徳を偲ぶ日に休んでくつろいでもレジャーで楽しんでもいいと思うし、私もこの記事こそ正座して書いてるけど終わったらスクナコーボーの猫（二つ名）と遊ぶんだいw

なのですけど「寝ぼけんな。自分の首を真綿で絞めてるぞ」って話をちょっとだけしてみましたよ。

話を元に戻しますと、戦争責任どころかその評価は真逆であるべきであることが見えてきます。

昭和天皇は日本の核兵器開発を２度も止めた

世界初の原爆使用国という民族末代までの不名誉を回避させた御方であることに想いを馳せて頂きたいと願っている者です。

(こういうことを語ると偽史呼ばわりする人もあるわけですが…)

昭和１９年春、東條首相と杉山陸軍元帥が、太平洋上の制海権の一挙逆転を狙う戦略として米国の戦略基地に原爆投下を、と陛下に奏上している。

戦前の「理研」は、すでに原子核物理学などの研究室を持っていて、その仁科芳雄博士の研究室では、１９４１年時点で（米国の「マンハッタン計画」より少し前）すでに陸軍の命で原爆の研究開発を進めていて、これは「二号研究」と呼ばれていた。

理研って、わかめスープ（今はカタカナ表記になりましたが理研ビタミンがなんちゃらと今も説明がありますように理研~~の小遣い稼ぎ~~です）やスタッフ細胞はあります(涙)だけではないのですよ。

仁科芳雄博士

(1890- 1951)

日本の現代物理学の父と呼ばれる

陛下は東條らの奏上の前に、すでにその仁科芳雄博士からその破壊力などの詳細をお聞きになっておられ、（御自ら仁科博士を訪れたという。）

「幾つかの国が新型兵器を製造しているようだが、日本が最初に使用すれば、他国も必ず使用するに違いない。この兵器(原爆)は人類を絶滅させる兵器となるので、使用することに賛成することはできない。」

と仰せられたという。

東條は陛下に忠実であった為、そのお言葉をうけて原爆使用を即取り下げたのたが、杉山は秘密裏に理研に開発を続けさせていたが、これも陛下の知るところとなり、（この時も御自ら杉山を訪れたという話もある)

「まだやっているのか！」

と杉山を叱責されたという。

もし、昭和天皇の２度の原爆開発阻止がなかったら…

それで一時的には太平洋上の覇者となれたとしても、米国も原爆を持っているという事実は変わらず、連合国軍との戦力差は圧倒的で、空母をもたない（４隻ミッドウェーで失う）日本の制空権などあっという間に奪い返され、大義名分の出来た米国の原爆投下も広島長崎では済まず（北九州や仙台ほか目標候補は幾つもある）民族の滅亡、運良く生き残ってもイスラエルのガザ地区みたいな状態となり果てたかもしれません。

そして、その核兵器使用の轍は、さらなる戦火を地球にもたらしたことは想像に難くないでしょう。

あなたにとっての「昭和の日」が、戦争を知らないあなたがわざわざ戦争のネガティヴを妄想しなければならない、あっち系などに仕組まれた「洗脳の日」ではなく、

昭和天皇の、その地球的、人類的なお徳をしのび、自然を愛した御方であることだけでなく、その平和のお志にも思いを馳せる日でありますことを…