札幌のタクシー運転手感染、
発症後も乗務
北海道は1日、道内で5人の新型コロナウイルスへの
感染が確認され、このうち1人が札幌市中央区の
JR苗穂(なえぼ)駅周辺で営業していた
タクシー運転手であることを公表した。
発症後も乗務を続けており、道は5月14~29日の乗客に
「症状や不安のある人は近くの保健所に
連絡してほしい」と呼びかけた。
この運転手は5月30日から営業しておらず、
勤務先のタクシー会社に濃厚接触者や体調不良者が
いないことから、道は「現在はタクシーを利用しても
感染する可能性が低い」との認識を示している。
道によると、この運転手は70代の男性。
5月16日に症状が出た後も、苗穂駅周辺で
1日3~4人の客を乗せていた。
同30日に医療機関を受診し、6月1日に陽性と判明した。
このため、道は「不特定多数の乗客への接触があった
可能性がある」とみている。
道は、定期的に乗っていた客がいれば検査を実施する方針。
道によると、この運転手は営業中マスクを着用し、
乗客の降車後に換気や次亜塩素酸水による
消毒を行うなどの対策をとっていた。
いまのところ感染経路は不明という。
道内では6月1日、この運転手のほかに札幌市で
4人の感染が確認された。
同市によると、4人のうち2人の感染経路が分かっておらず、
市の担当者は「引き続き警戒する必要がある」としている。
また、札幌市では同日、新型コロナウイルスに感染した
市内在住の70代男性が死亡した。
道によると、1日午後5時時点の道内の感染者は延べ1096人。
治療中の患者は197人で、うち11人が重症。
1日までに計87人が亡くなった。