こつこつ、こつこつ、ああでもないこうでもないと、猿でもわかるような
製作用の設計図(部品加工・組立図)も書かずに、頭の中に描くイメージだけで
何処まで出来るかと思い、簡易的な卓上ボール盤らしき機械の製作を始めて
かれこれ製作に当てた累計製作時間は、既に、5時間以上は費やしていて
まだ完成に至っていないのであり、こんなもんはチョチョイのチョイと
楽勝で出来るのだと高を括っていたのですが、アームと連結した稼動ガイドとの
関係が非常に難しくて、希望のスライド距離(長さ)にするのに、穴の遊びや
各部の位置の正確さや、角度など微妙に複雑に絡み合っていて、その構造を確立するには
実に、繊細な調整や位置決めが必要で、しかも軸受けの強度を考えるのも重要で
手持ちの材料の中からあるものでチョイスし、やり繰りしているだけで時間が取られてしまい
遂に、苦渋の決断として、一度組んだガイドを一部分バラして、新たな部品を追加するように
組み直す方が最も最善であって、完成への近道であろうと、そんな結論に達しました。
溶接をした後には金属が膨張している事に気が付かず、動きが悪くなった原因に
気が付くのに10分とか、使いたいボルトがないとかで、探すのに10分とか
直接製作をしている以外の作業に費やしている、ロスタイムが多い訳でありますが
全てを含めて製作と言うのでありますから、煙草を吸っている時間も制作中でありまして
点付けの溶接で火花が出ずに、お面を外しコツコツコツとしていると、いきなりバシバシと
スパークが始まり、目映いばかりの電光石火が走り、視力が奪われ世界は真っ白シロ助
視力回復までは、何も見えないので待ての状態になっている、そんな時間も制作中であり
動いていても止まっていても、その動作の全てが一つの物を作る為に、時が動いていて
もの作りは本当に大変な仕事であって、本物を作っている人達は、もっと労力と技術を
製品に費やしているのだなと思うと、本当に頭の下がる思いになるのであります。
所詮は素人の考え付いた物でありますが、もの作りの楽しさや、部品や製品に隠れて
見えなくなってしまっている、多くの人々の苦労と努力を忘れない為にも
自らの手で苦労しながらでも、いろんなものを作る事に挑戦する事が良いと私は思います。
簡易卓上ボール盤の完成は、間もなくと思われますが、いつもながらの捕らぬ狸の皮算用
頭でっかちの経済論学者、竹中平蔵の仲間、平太郎になっちゃっているんでありましょう。
おわり