今日は、七月三一日、今日でもう七月は終わりだ
7月と言えば今年も、天の川を見ることが出来なかった
天空に流れる星屑の大河、外人は Milky wayと呼ぶらしい
どう見ても乳の道ではないだろうと、ひねくれた心は外人と
日本人の感性の違いに、ちょっぴり日本人を褒めたくなる
天の川はどう見ても、天の川なのである
一族の長に別れ別れにされた、彦星と織り姫ではあるが
彦星は毎日遊び呆けていたから、弁解の余地なく悪いのであって
誘われて一緒になって付いて来た、織り姫は何んにも悪くない
彦星一人だけが悪者になれば事は納まる、それで良いんだそれで・・
イソヒヨドリが泣く海岸が懐かしい、あの公園が懐かしい
嬉しそうに飛び回る鳥達と、ないはずのブランコが見える
それは幻なんだとの声も聞こえずに、まだ今も揺れている
空港から続く細い道は、何故か歩く人影もなく伸び
浜風に吹かれながら、雨に濡れ歩くのもまた快く
可憐に咲くブーゲンベレア、薄い花弁が揺れては足を止め
重い荷物は決して苦ではなく、足取りも軽く歩き出す
月日が流れるのは早いもの、門松が列ぶ一月から
あっという間に、明日からはもう八月なのだから参ってしまう
参ってしまうこそ、七月三一日は特別な日として
少しでも時を止めたくなる、七月を思えば想い出が
次から次に湧き出し止まらない、泉の如くと満ちてしまう
想い出の中で目を瞑り、自由に泳ぎ回っては
さて溺れてしまわぬ内に、引き出しにしまおう
天の川が見える、その日まで・・・
おわり