投資 | 十勝・帯広を洗濯いたし申し候

十勝・帯広を洗濯いたし申し候

Yahooの勝手な事情からの移民です。トホホ

現在ある物を有効に活用するよりも、まず真っ先に、便利な新製品に目が行くのが現代人生活
古臭いから格好悪い、それって時代遅れじゃないの、良い仕事は良い道具からが職人だ

良い道具の定義とは、今の若い人達は最新式の道具に拘る傾向がある。
勿論、最新型なのだから効率は抜群に良い、良くなければ売れないのだから
メーカーも様々な工夫を施しているのだから、仕事を早く効率的にする事を
考える者にとっては、購買意欲が湧かないのは嘘になる。

時は金成りと言うぐらいだから、早く仕事を納めれば次の仕事に移る事が出来る。
各職種間の激しい仕事の奪い合いと、低価格競争に勝ち残る為には、安く早く丁寧に
この三拍子が求められてくるのである。

カンナの刃をモクモクと研いでいた大工さんの姿を、昔はよく見たものだが
きっと、刃を研いでいる間に、あすこはこうした方が良いのか、ああすればこう納まる
などと、見かけはのんびりに見えるが、モクモクと考えていたに違いない。

住宅の建設現場にはカンナを掛ける為の、平均台の様な台があったものだが
今はすっかり見かけない、ないと言っても良いぐらいなのだろう
そう言えば、最近は和室を創る時には欠かせない、トノ粉も見かけない

柱の切り口は、なんか積み木の様な集合体、スプルスとか言うそうだ
言うなれば、表面は一本の木に見える様に細工が成され、複数の細い木材を
接着剤で圧縮し固められた合成の柱である。

柱などを図面に合わせて、コンピューターで臍を掘り、まるでプラモデルの
部品づくりの様に加工し、現場に運び組み立てる仕事が大工さんの仕事の会社も増え
現場でノミやカンナを使う必要がないから、それらの道具を上手く使える大工さんが
激減しているのも現実なのである。

今では宮大工が使うぐらいで、安かろう良かろうの低価格の住宅建設では
ノミやカンナは使われていない筈である。
和室もない家もあるし、和室に見せた大壁造りの和室風も多くなっている。
大工の腕の見せ所の和室であるが、今はモダンさが優先されていて
畳のない和室や天井がクロス張りの、和洋折衷の部屋がほとんどであろう。

嘆きたくなる事実として、入社3ヶ月で「棟梁」と呼ばれているような
ハウスメーカーの社員も居て、設計図通りに材料を配置しガンで正確に釘を打てれば
一任米なのだと言う、なんとも家を建てるのも即席な業界になってしまい
重い張りを肩に担ぎ、声を合わせ威勢の良い掛け声で、重い梁を担ぎ上げている
そんな大工さんの姿は、今やクレーン車の姿に変わり、1週間もすれば完成するような
住宅ばかりになってしまい、そんな作品に、数千万円も出す客が居るのだから
世の中はそれだけ、裕福にも成り、人の心も変わってしまったのだろう。

如何に古い物を上手く使うか、長持ちさせるかなんて考えは、古臭い時代遅れの考えで
ダサイとか、貧乏じみているとしか思われないのだろう。
時は金成り、そう言われればなんとも返す言葉も見つからなく
悲しい思いをするが、それも時代の流れなのだから、久間じゃないけれど
しょうがないのだろうと自分に言い聞かせるしかなくと・・・・

今の若い衆に「ズパコン」と言っても知らないだろうが、今となれば常識となっている
標準装備のテレビリモコンではあるが、チャンネルをテレビの所まで行かなくて済むように
テレビに音波式の受信機を備え、送信機は太ったカラオケマイクのような格好をした
正面部分は、オイきたろうと呼ぶ、あの目玉オヤジの様な顔をしていて、チャンネルを
切り替えるだけの機能しかない、ボタンを押すと音がする、テレビリモコン第1号が
「ズパコン」であり、これは凄いと驚いたものであるが、良く壊れたし、パンと手を打つと
音波の周波数が合えば、チャンネルを切り替えられたのである。

だから、くしゃみをした時もチャンネルが回るという、面白い現象も起こり
とても愛嬌があって、昔のカラクリ人形みたいな、愛着が残っているのであった。

楽にチャンネルが回せるように、人間が怠けられるように、それをコンセプトにして
各製品や機械、自動車等々、様々な商品開発が進んでいるが、結果、何も生まない物が多く
人の行動の楽さから、怠慢な気持と有り難さが薄れ、そうであって当たり前
その仕事は誰かがやって当たり前、その仕事をやれる者を長い時間を掛けて
育てるよりも、何処かから持って来て、直ぐに使える者が一番効率が良く
損をしないのだから、そうするべきと進んだのが、今の日本国社会なのであり

何もかもが失われてから気付いても、後の祭りになってしまうのだろう。
外国人介護福祉士、看護士なんて話が平然と世の中に巻き起こり、安い労働力を使い
如何に効率よく、利益を生み、誰かが楽をする様に、世の中を回す姿に
世の中の多くの業種、業界の内では、それらが最重要されているのだろう。

あっ、何を語ろうとしていたのだろう、結局は「ズパコン」に気を取られて
なんだか変な話になってしまった気がするな。