国後島、択捉島、色丹島、歯舞群島、第二次世界大戦がなければ、
今も日本の領土として、根室を起点とし観光や漁業などで賑わっていただろうと
想像するが、日本人がもし、日本の領土として北方領土を持ち続けていれば、
形振り構わぬ資本主義の犬達が金儲けの為だけに、立ち並ぶ水産加工場やホテル
金ずるの観光事業に情けは無用だと、自然林を伐採しながら飛行場や観光道路などが
問答無用と創られ続け、漁業資源は全て採り尽くし、死んだ島になっていたかも知れない。
あの戦時のどさくさに便乗し、日本が完璧に負けると確信したソビエトは、
突然に、日本国に対し一方的な宣戦布告を言い渡し、姑息で卑怯とも言える不法な手段から、
強引に占拠した日本領土であるが、そのロシアの不法占拠から、ラッコ達の動物の保護や
山や海など、手つかずに自然の侭にほぼ守られながら、今も漁場が豊な侭で残されている
その事実を見つめれば、不法占拠は良い事ではないが、ロシア人に深く感謝をしなくては
いけないのかも知れない。
日本政府も軍部も、北の島々などは無用の物と軽視していたのが幸いしたのだろう。
敗戦が濃厚だと知り、本土決戦に向けて既に動き出しており、国民総玉砕迄も言い放ち
その心中は、米兵が怒濤のように国土に上陸して来れば、忽ちに捕らえられて日本国を
開戦へ導いた重い責任を執らされて、戦犯として裁かれ死刑になる事を恐れ
彼らの命令で死した人々すらも、彼らは忘れ、自分達の戦争責任の回避の言い訳を考えたり
回避する事だけに動き回り、あっさりと国民と国土を見放した者も多かったと思う。
倫理的には不法に占拠されている北方領土だが、企業も政治家も金儲けの為ならば
問答無用と自分達だけに都合の良い法律を創りながら、姑息にも動いている
金にまみれ、金に溺れ、金に動かされている現状の、日本人達の醜い心の体制、
醜い生きざまにを露呈している中に、北方領土を返還する事は、数年とももたない
島の死を意味するのかも知れない。
北方領土の島々を守る為には、返還が決まらない内に、そう、土地の価格が人の欲望だけから
悪戯に値上げられるその前に、各島々に地権を有する個人から、日本政府は低価格で買い上げ、
北方領土の島々には、個人で所有する土地を一切無くし、もしも、返還が叶った時には、
巨万の資金で開発に乗り込んでくる、金の亡者達から島々を守り、悪戯な開発もさせず、
現状の自然環境を守る方策を、今から執っておくべきであり、今までのような場当たり的な
国土開発は決して許されるものではないと思うのである。
地権者の中で、自然を守る為に働きたいと言う者がいれば、その者の土地は買収するが
地検を有していた島へ居住する事は認め、島の自然を守って行くレインジャーとして
日本政府が雇えば良いのだろうと思う。
地権者から土地を取り上げるのではなく、金の亡者達からの誘惑から守る手段として
今後も、なん年かかるかも分からない、念願の北方領土の返還が叶うそれ迄に、
返還されて後の祭りになる前に、日本政府は是非とも、漁業資源の乱獲や自然破壊が
進まぬ内に、それらの方策を真剣に考え実行して欲しいと心から叫ぶ。